調布小型機墜落 死亡女性の遺族が提訴
東京都調布市で2015年に小型プロペラ機が墜落した事故で、巻き添えになって死亡した鈴木希望さん(当時34)の母親が13日、安全確保を怠ったとして小型機の管理会社や調布飛行場を運営する東京都などに計約1億1千万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。
原告側は、管理会社「日本エアロテック」(調布市)が調布飛行場で禁止されている遊覧飛行を繰り返していたと指摘。「都のずさんな飛行場の管理が事故を招いた」と主張している。提訴後に記者会見した母親の宏子さんは「裁判で事故の真相を明らかにしたい」と語った。
日本エアロテックは「訴状を見てから的確な対応をしたい」、都港湾局は「訴状の内容を確認できておらずコメントはできない」としている。
事故は15年7月に発生。離陸直後の5人乗りの小型機が住宅街に墜落し、炎上した。機長と搭乗者の2人のほか、全焼した住宅にいた鈴木さんが死亡し、5人が重軽傷を負った。運輸安全委員会が7月に公表した報告書は、機体の重量超過や操縦の問題を指摘した。