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8強への道 強豪厚い壁 ラグビーW杯まで2年

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2019年のラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会の開幕まで20日であと2年となる。2年前の前回大会で躍進して世界を驚かせた日本代表にとって、8強入りを目指す道のりの折り返し地点。ここから強豪との差をどれだけ詰められるか。一方で、試合会場となる12都市やスポンサー企業は盛り上げに一役買おうと力を入れている。

15年W杯でラグビー日本代表の主将を務めたのがリーチ・マイケル(東芝)だ。南アフリカ戦の金星を含む3勝を挙げたチームを、無尽蔵の運動量とリーダーシップで支えていた。1年のブランクを経て、今年から代表復帰。28歳になった今は大きな肩書こそないが、責任感は変わらない。「キャプテンというのはただの名前。自分のスタイルでチームに必要なことをやる」

戦術一変、進化の途中

現在、日本代表は苦しんでいる。若手で臨んだアジアの大会を除くと10戦で3勝7敗。W杯の1次リーグで同組のアイルランドとも6月にホームで戦ったが、1軍半の相手に連敗した。

一定の陣形でパス主体に攻める従来の戦術を、ジェイミー・ジョセフ新ヘッドコーチは一変させた。キックを多用してピッチ上にあえて混沌をつくり、個々の判断を生かして攻める。日本が伝統的に苦手とするテーマといえる。それゆえ成熟は遅いが、「前のラグビーは決まったことしかやらなかった。今のやり方でも結果を出せれば、日本のラグビーを進化させられる」とリーチは前向きだ。

ただ「そのためのフィジカルが足りない」とみる。アイルランド戦は力勝負で劣り、好機で仕留められなかった。防御も前に速く詰める形に変えたが「チャンネルゼロ(密集の真上)を前進され、防御ラインが上がれなかった」と反省する。

16年から国際リーグのスーパーラグビーに日本のサンウルブズが参戦。強豪との日常的な対戦で、選手層が厚くなった実感はある。「若手が強い相手にも勝てる自信を持っているし、考え方も4年前とは全然違う」

一方、日程が過密になり、選手の疲労は蓄積。前回の成功の要因だった体づくりの時間も得られない。この点を整理すべき日本ラグビー協会も後手に回る。「前回やった(練習、試合の)ハードワークは絶対必要。そこはぶれてはいけない。みんなが同じ方向を向いてやれば絶対良くなる」と環境の改善を訴える。

2年前の初戦で南アフリカを倒すまで日本代表への注目度は高くなかった。初の開催国となる今回は違う。「ホームアドバンテージだけでなくホームのプレッシャーもある。今までの5倍くらいの注目の中で結果を出さないといけない。プレッシャーに耐えられる選手、能力が必要」

あえて「自国で4強」

その重圧にもかかわらず、リーチは4強を目指したいと言う。8強の経験もない日本には高望みでは? 「いや、8強を目指すための(日々の練習の)態度と4強のための態度は全然違う。先を考え、全部(の相手を)クリアするイメージを持ちたい」。大望は自信の裏返しでもある。

ニュージーランドから15歳で赤道を越え、札幌のすし屋に下宿した。東海大時代に日本代表に初めて選ばれ、W杯に2度出場。4年前に帰化した。来日14年目となり、日本的な気遣いも染みついている。

6月の代表合宿。練習後、スイカ大の氷がたっぷり浮かぶ風呂おけに身を沈めた。5分ほどで出るはずが、取り囲む報道陣との会話を遮るのがはばかられ、実際に出たのは15分後。胸の筋肉は寒さで震えていた。ちょっとした我慢や心配りからリーチの「日本らしい」人柄が察せられてくる。

本人は、出身国にも劣らぬ武器が日本にあると感じている。「日本人はメンタリティーが強い。根性だけでは勝てないけど、鍛えた時のメンタリティーは日本人が一番強いと思う」。メンバー31人の努力と献身、規律がもたらした前回大会での3勝はその結晶だった。

「ちょっとした戦場」。そう表現するW杯の自国開催は、自らの言葉を証明する絶好の場。「ラグビーはコンタクトプレーで、勇気が必要。でも(1対1の)格闘技と違い、自分がやらないとチームが崩れる。小さい者が大きい者を倒すために必要な勇気とか、メッセージを伝えられる試合をしたい」

開催12都市、知恵絞り準備

日本大会の試合会場は全国12カ所に散らばる。各自治体はラグビー人気を高めてスタジアムを満員のファンで埋めたり、海外からの観客をもてなそうと準備を進めている。

大分県は「おんせん県」の愛称に「ラグビー県」も加えようと懸命だ。一般から案を募ったイベントを開いており、2月に開いた女性向けのイベント「ラグ女デビューしませんか?」は定員150人が埋まり、立ち見も出る盛況だった。15年の南アフリカ戦の映像を流し、日本代表の選手が解説した。

昨年10月、大分銀行ドームでのトップリーグの試合では周辺にゴールキックを楽しめる遊具や屋台を集めたファンゾーンを設置。大分駅から無料のシャトルバスも出し、前年の倍の約1万人を集めた。今月24日の試合でも、県ラグビーワールドカップ2019推進室は2万人の動員を目指す。

愛知県豊田市は、W杯をPRするメールマガジンの登録者数の目標達成率が12都市中最低だったが、地元企業を回るどぶ板営業が実り、8月末の達成率は中位に上がった。昨年7月にはスーパーラグビーのチーターズとトヨタ自動車との国際試合も開き、ラグビーを見る文化も育てている。8月のトヨタ自動車―ヤマハ発動機ではトップリーグ史上最多の2万7871人が集まった。

エコパスタジアムの地元、静岡県袋井市は海外のファンとの交流を進める。観客をホームステイとして受け入れたり、料理教室や名所巡りでもてなしたりする500世帯を募集中。既に試験的なホームステイや、市民向けの英語教室も始めた。今後は旅行会社と協力し、ホームステイつきの観戦ツアーを売る方針。同市は02年のサッカー日韓W杯でも試合会場になったが、一時的な盛り上がりで終わった。その反省がユニークで積極的な大会準備に結びついている。

(谷口誠)

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