コークやロメロ… オリックス、新外国人が浮沈左右
指揮官、競争促し低迷脱出狙う
昨季の日本ハム・レアード(39ホーマー、97打点)、広島・ジョンソン(15勝)らの活躍が示している。プロ野球のペナント争いに外国人選手の力は欠かせない。その点で苦しんできたのが近年のオリックスだ。昨年は外国人7人を擁したが、残ったのは2人だけ。2013年には10人在籍したが、短期在籍で7人が退団した。
獲得前の調査が行き届かず、戦力に組み込む方法も悪いのか。それとも日本の野球、文化に溶け込めない外国人が悪いのか。
だが、今年は少し様子が違う。投手3人、野手2人が新加入した。このうち、先発要員の左腕コークと4番打者候補のロメロが戦力になりそうだ。外国人の母国での実績は額面通りに受け止められないが、コークは大リーグで通算22勝27敗8セーブをマークしている。「動く速球」と落ちる変化球の配合がいい。ただ、気性が激しく、捕手とうまく息を合わせることができるかどうかが問題だ。
糸井嘉男が抜けた打線には長距離砲が求められる。ロメロに驚くほどのパワーはないが、中堅、右方向へしぶとく打つ。パワーを誇示するより、このタイプが日本で成功する確率が高い。
昨季、大きく崩れた救援陣にはウエストとヘルメンが加わる。ウエストは150キロ近い速球を投げるが、太ももを痛めて出遅れている。ヘルメンはテスト入団。タフで球も速いが、制球に難がある。勝ちパターンの救援組に加わるのにひと苦労するだろう。
福良監督は選手間の競争を低迷脱出のカギとし、外国人も特別扱いをしない。登録枠があるため、1、2軍の入れ替えが頻繁になる。不安を抱く外国人の心のケアが問題になりそうだ。
(スポーツライター 浜田 昭八)