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ゴルフ界でも増殖 相撲女子それぞれの思い

ゴルフライター 月橋文美

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近頃よく耳にするようになった「スージョ」と称される相撲好き女子たち。大相撲の盛り上がりとともに、実はプロゴルフ界でも相撲女子が増殖中だ。近年の本場所会場には不動裕理、比嘉真美子ら定番スージョのほか、森田理香子、渡辺彩香、アン・ソンジュ(韓国)に野村敏京、小林浩美会長をはじめとする協会役員の姿まで……。彼女らは相撲の何に引かれているのだろうか。

十両力士のプロフィルも記憶

19年ぶりに誕生した日本出身横綱・稀勢の里の大阪場所逆転優勝で大いに沸く大相撲界。昨年のカープ女子に続いて、今は相撲女子の存在も注目を集めている。そんな中、今季の日本女子プロゴルフ協会(LPGA)発行の「メンバーガイド」(選手名鑑)の「趣味」欄に「相撲観戦」と載せてあるのが、一昨年の絶不調から立ち直りシード復帰した比嘉真美子。今や幕内力士だけでなく、十両力士のしこ名や所属部屋、プロフィルまで頭に入れている筋金入りの「スージョ」だ。

「覚える気はないんですけれど、なんか覚えちゃってるんですよね。2012年にプロになって、翌年からフルでツアーに出られるようになって、夕方試合会場から帰ってホテルの部屋でテレビをつけると、なぜかいつも大相撲中継をやってたんです。それからですね、自然と見るようになって、興味がわいてきて。その時期にまたバラエティー番組に臥牙丸関が出ているのをたまたま見て、すごく面白かった。で、本屋さんで相撲のムック本みたいなのを立ち読みしてたら、自分と誕生日が一緒の人がいて、それが勢関で、応援したくなって……」と比嘉。15年5月からは国技館開催の東京場所にほぼ毎回姿を見せ、勢関とは福田真未(トレーナーが関取と同じという縁で)を介して何度か食事もともにしたという。

比嘉は「ゴルフは1ラウンドにつき4、5時間プレーしているけれど、相撲は一瞬の勝負。だから違う魅力を感じますね。その一瞬にかける集中力だったり、気持ちの持っていき方だったり。自分の取組を前に土俵下で待っているときとか、すごく神経を研ぎ澄ませている感じが伝わってくるから、どんなふうに準備してるのか、気になります。朝稽古も2度ほど見学させていただいたんですが、とにかく痛そう、しんどそうだなあと。ゴルフは肉体的な衝撃はないから。私だったら体の痛みに耐えられないと思う。相撲を見ていてゴルフに生かせそうなことがあるとしたら、集中力のすごさですね」と話している。

交流を機に相撲部屋の女将も

ところで、女子プロゴルファーに相撲部屋の女将がいるのをご存じだろうか。奥村久子。1984年プロテスト合格の現在52歳。87年の東鳩レディースで最終日最終ホールを単独首位で迎え、4パットを演じて2位となった戦いを記憶されている方もおられるかもしれない。同大会で逆転Vを手にすることになった大迫たつ子が、自身の通算45勝の中で「もっともうれしくない優勝」と語った1戦だ。あの22歳だった奥村が、かつて白いウルフとも呼ばれた元関脇・益荒雄(ますらお)=阿武松(おおのまつ)親方と結婚、現在は女将として部屋を切り盛りしているのだ。かつては力士とプロゴルファーのイベントがあったり、テレビ番組での共演があったりした。現在以上に相撲界とゴルフ界の交流の機会があり、そんなことがきっかけで女将道を進むことになった奥村である。

年末に催される各種のスポーツ選手表彰式での出会いが、相撲への興味につながったというのはツアー通算50勝の永久シード選手・不動裕理だ。知人の誘いで初めて国技館の升席に座ったのは08年の初場所。当時活躍していた元横綱・朝青龍や元小結・高見盛らと日本スポーツ賞表彰式などの席で面識があったことから、熱い視線を送っていた。観戦後の地下駐車場では、当時さまざまな問題の渦中にあって関係者に対しても口数が少なかった朝青龍が「不動さん、相撲を見にきてくれたんですか」と、自身の車をバックさせて挨拶にやってくるという一幕もあった。

それ以降10年にわたり、東京場所はもとより九州場所、名古屋場所にも観戦に出かけている不動。「やっぱり、真剣勝負はいいですね。毎回升席の最前列に座らせていただいていることもあり、本場所も朝稽古も間近で見ることができるし、迫力があります。稽古場は親方がいて、その視線の前でみんながピリッとした緊張感を漂わせている。その雰囲気が私にとっては面白い、というか心地よい空間なんですよね。ゴルフとは違って、相撲は自分の体で戦っているところが一番の魅力。そうそう、何度か朝稽古を見学して、やっぱり柔軟体操、ストレッチは重要なんだと思いましたね。みんな黙々と体をほぐして、インナーマッスルを鍛えていた。ケガをしないため、力を存分に出すために下準備って必要ですよね、どの競技でも」という。

「一番興味深いのは立ち合い」

米ツアーで戦う宮里美香は、共通の知人を通じて出会った横綱・白鵬と仲がいい。「何度か本場所を見にいったことがあるのですが、一番興味深いのは立ち合い。あれはすごいと思う。戦うものどうしが、何度も何度も向き合って、徐々に気を合わせて立っていくっていうのが、なんか不思議。どうしてそんなことできるんだろうって思うんです」。同じく米ツアー常駐の宮里藍も、このところがぜん相撲への関心が高まっているという。「見にいったことないんですよ。でも、今すごく興味があって。ぜひ本場所を見にいってみたい。実は最近、歴代の横綱のドキュメンタリーみたいなテレビ番組を見て、とても感動したんです。そのスピリッツももちろんですけれど、何より横綱たちの身体能力ってすごいんだなって」。一時帰国時の本場所観戦を熱望している。世界の舞台で戦う者として、国技に触れたいという思いもありそうだ。

3度の日本ツアー賞金女王に輝いたアン・ソンジュは「白鵬さんが私の目標。外国から来て日本のヒーローになって、今は相撲のことを知らない人でもみんな彼のことを知ってる。私も外国人だけれど、日本の代表として尊敬される人になりたい」と、かねて横綱に憧れを抱く。元世界ランク1位の申ジエ(韓国)は「相撲のことはよくわからないけれど、日本をホームツアーにしたからには一度は生で観戦してみたい。勝負そのものよりも、いろいろな儀式みたいなものに心を引かれます。すべてが神事だと聞いて。土俵上の所作にも全部意味があるんですよね」という。昨年のレジェンズ(女子シニア)ツアーで4戦中3勝した鬼沢信子は「伝統の時津風部屋に朝稽古を見にいきたい。トレーニングに四股踏みを取り入れているので、本物の四股を見て学んでみたいです」と、それぞれの視点から相撲に興味津々だ。

「師匠、厳しさの中にも愛」

13年賞金女王の森田理香子も、昨年来相撲観戦にはまっている一人。すでに5回ほど升席に姿を見せた。「中学生か高校生の時に一度見にいったことはあったけれど、そんなに興味はなかったんです。でも、自分がプロになってみると見えるものが変わってきた。すごい集中、すごい迫力。音もすごい。力士一人ひとり、個々のルーティンがあるし、個人競技という面ではゴルフと似ているところもあるように思う。立ち合いに向かって集中力を高めていくやり方など、ゴルフに取り入れられたらと思います。九重部屋の朝稽古を一度見学させてもらって、親方(元横綱・千代の富士)が厳しくお弟子さんたちを指導している姿に、自分のことをリンクさせちゃいました。師匠の言葉は厳しさの中にも愛がある。それがすごく印象に残っています」と話す。

また、今季序盤からV戦線をにぎわしている渡辺彩香は"新米スージョ"で、今年1月の初場所を初観戦してから「日々の取り組みの結果がすごく気になるようになった」という。出身力士の多い埼玉栄高卒だけに「栄出身の関取を応援してます。高校時代、相撲部の人たちが校庭でものすごく大きなタイヤを投げて体を鍛えていたのを思い出します。幕内の大栄翔さんはたぶん同級生で、なんとなく顔も覚えてました」とも。「本場所観戦、以前から一度は行ってみたかったんですけれど、面白かった。幕の内力士はすっごいでかいし、ぶつかり合う音には驚きました。とくに興味深かったのは立ち合いで、それぞれが自分の世界をつくって集中していく様子に目を見張りました。ゴルフのここっていうときの集中と共通していると思うし、勉強にもなりました」と話した。

近年外国人勢に上位を独占され続けてきた、という点では、どこか共通点も感じる角界と国内女子ゴルフ界。今後は2人目の女将誕生とともに、日本勢の活躍に期待したい。

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