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錦織圭「16年ベストマッチは全米テニスのマリー戦」

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キャリア最高の内容で2016年シーズンを締めくくった男子テニスの錦織圭(日清食品)。リオデジャネイロ五輪で日本選手として96年ぶりにメダルを獲得し、四大大会では2度目の4強進出を果たすなどした。29日に27歳になる錦織に充実したシーズンを振り返ってもらうとともに、年明けに始まる来季への抱負を聞いた。

それぞれメダルに懸ける思い強く

――16年は密度の濃いシーズンだった。リオ五輪で熱戦を演じたガエル・モンフィス(フランス)、ラファエル・ナダル(スペイン)とは、今年それぞれ別の大会でも接戦となった。五輪では何が違ったか。

「(ツアーとは)ガラッと雰囲気が違う。真剣に戦っている他の競技のアスリートがあれほど近くにいるのも何か違う雰囲気だし、それぞれメダルに懸ける思いの強さがある。(アンディ・)マリー(英国)は特に。その中での戦いだから、最後の最後まで諦めようとしない。3位決定戦のナダル戦は本当に勝利に手が届きそうなところから、(1度)逆転された。あそこで自分も硬くなるところが違った」

――精神面で鍛えられた瞬間はあったか。

「特にモンフィスにマッチポイントを握られてから逆転勝ちした試合や、(準決勝で)マリーに簡単に負けた後にナダルに逆転勝ちできたのも、すごくメンタル的に強くなったと感じられた瞬間。プラスして、メダルを取れたうれしさ、充実感があったので強くなれたのかな」

――今年のベストマッチはどれか。

「全米オープン(準々決勝)でマリーに勝った試合。今年はマッチポイントからの逆転も多かった。1ポイントの大きさというか、1ポイントで流れが変わって、結果までどんどん変わっていくのが面白いな、と。1ポイントを決めたショットと他のショットは数センチの差だったりするんで」

――なぜ、そういうショットが決まったのか。

「後で映像を見返すと、よくここで打ったなあ、よく入れたなあと感じるときはある。勝負強さというものだと思うけれど、練習ではなかなか得られない。たぶん経験の積み重ねと、ピンチのときにどれだけ冷静にプレーできるか。いろんな経験が自分を強くしてくれている。もちろん(きわどい場面を)落とすときもあるけれど、取るときが増えればいい」

――年間成績上位8人による最終戦のATPツアー・ファイナルで敗れたとはいえ、マリーと熱戦を演じた。あの試合では調子がよくなかったドロップショットを多用した。「錦織はああやって意固地になって打つところがある。過去のマリーのようだ」とATP Mediaでは解説していた。なぜか。

「ドロップショットは正確に打てれば効果的なショットなので。(意固地になったというより)あれがちゃんと打てれば決まりやすいという気持ちだった。確かにあの日は調子が悪くて、打つべきではなかった。緊張したり冷静でなかったりするところがあると、一つのショットに頼ってしまいがちなところがあるかもしれない」

「なるべくいろんなショットを使って、左右に振ったり、ドロップショットやアングルショットを使ったりというのが自分のテニスかなと思うので。それで翻弄できているから勝てていると思う」

――そのためには体力が必要。体力がないと、頭を使うための集中力を維持するのも厳しくなる。

「毎年の課題。集中力を高められるよう、試合中にもっと意識してプレーしていかないといけない。技術的に苦手なショットもまだまだあるので、言ったら全部(が課題)になる。プレーの安定感にメンタルの強さがつけば、より上の選手に勝っていける。もっともっと力強いテニスができないと」

――マリーのブルドーザーのような馬力を見ると、うらやましくなるか。

「しょっちゅうなる。サービス(エース)の一発だったり、ストロークで(ベースライン後方から)バーンと打てたりするショットは自分にはない。その代わり、スピードやフットワークのよさがある。それには強いフィジカルがいる。他の選手とは違う位置でやらなければならないことは多い」

オン、オフの切り替えすごく大切

――集中力を維持するのは大変か。

「マリーも(ノバク・)ジョコビッチ(セルビア)も1年間、マックス(な状態)で戦うのは無理。その中でも常にベスト4、決勝に入ってくるから世界トップにいる。体力的な回復もそうだが、メンタル的にフレッシュな状態で1試合1試合臨めるか。試合を重く考えすぎず、試合に入る前はものすごい気合を入れるけれど、ホテルに帰ったらリラックスする。そのオン、オフの切り替えがすごく大切」

――セット最初のサーブをブレークされて試合を難しくする場面も散見された。

「出だしが悪いのは気持ちが入っていないか、緊張しているか。出だしがいいときも多い。第2、第3セットを集中してプレーできればより簡単に勝てる試合が増えると思う」

「負けるときは自分が焦ってしまったり、必要以上に攻めたり、自分が(攻撃的に)打たなくなったりするか、だいたいがそのどれか。相手からのプレッシャーや自分の体調、1回戦なのか、決勝なのかで変わってくる。1回戦は難しい。相手が思い切りプレーしてくるし、こっちはまだリズムがつかめてないから」

「でも、ランキングが上がって僕(の実力)を上に見てくれる選手もいる。簡単にミスをしてポイントをくれたり、大事なところで無理してくれたりすることが増えた。トップ10の選手はそんなことをしてくれないが、下の選手は必要以上に上に見てくれる」

――今も緊張するか。

「基本、大きな試合はする。緊張しない試合はない」

――緊張していつもと違うプレーを始めたり、動けなくなったりするという意味で。

「あります、あります。緊張して震えるときもある。ナダルと試合するときは毎回。(積極的に攻めて)打たないと勝てない相手なので。自分が守っていたら百パーセント負けると思っている」

――ジョコビッチやマリーには思わないのか。

「ナダルが一番(緊張する)。リードしたときに勝ちきらないといけないプレッシャーが出てくる。だから体が震えるんだと思う。ファイターで諦めないし、球筋が『ド』がつくほどのスピン系なので、自分から(ベースラインより)前に入っていかないといい球が打てない」

――球が重いのか。

「プレースタイルが独特。他の選手の方がラケット面を合わせれば普通のボールを返せるけれど、ナダルにはラケットを振り切らないと(狙ったところと違う)どこかにボールが飛んでいっちゃうし、しかも失速するから」

――「ビッグ4」の中ではマリーとやっているときが一番、リラックスしている気がする。

「ジョコビッチは左右にすごく打ち分けられる選手で、常に振られている感じ。マリーはもう少しパターン化していて、何となくこっちに来るのかな?とわかりやすいので、戦いやすいのかなと思う」

――トップアスリートは意地でもけがのことを話したり、弱気なことは言ったりしないが、「脇腹が痛い」「負けるかと思った」とかよく口にする。

「何も意識していないというか、何も考えないで言っている。たぶん日本語だからというのが大きい。英語ではね("I am fine."と言っている)……。日本語だったら外国選手はわからないから」

「負けるかもしれないと半分以上は思っている。劣勢なときは常に負けることを想定しながら戦っている。たぶんそうすると冷静になれるのかな? がむしゃらに戦うのでなく、最悪の場面も考えながら戦えばメンタル的に落ち着くところがあるので」

――トップ10になって待遇が変わったところはあるか。

「大会での扱いが自然と変わる。シンプルですけれど、練習コートが取りやすくなった。昔はあんなに頑張ってコートを取っていたのに、こんな簡単に(取れるの)?と驚く」

「ATPツアー・ファイナルの待遇が一番いい。選手一人ひとりに警備員と運転手がつくので、いつでも行きたいところに行けるし、試合会場で一人ひとりにロッカーがある。普段の試合ではありえない。こういう経験をすると、モチベーションは自然と上がる」

――オフに行うマイケル・チャン・コーチとの合宿について、いつも嫌そうに話す。指導を受けて4年目、厳しいけれどためになるので楽しい、という心境になってきたか。

「全くない。つらいものはつらい。基本、午前と午後にそれぞれ2~3時間コートで打って、プラス2時間のトレーニング。コートでのマイケルは基礎的な球出しばかり、淡々とした表情で球出しをして、どんどん練習は進んでいく」

「偶然だが、マイケルとは背の高さが同じくらい。プレースタイルも似ていて、アジア系同士だから、メンタル的なところもかなり近い。そういう点でラッキーだった。お互い、じっくりプレーしながら、相手の嫌なところを突きながら、チャンスボールを待って決めていくタイプ。すんなり彼の意見は入ってくる」

一度だけの人生、テニスばかりでも

――四捨五入すると30歳になる。海外の選手は基金や自らの名前を冠したアカデミーを作るなど、テニス以外でもいろいろ活動を始めている。

「ビジネスのことにはあまり興味ないけれど、したいことはちょこちょこある。テニスではない。将来的には子供たちに教えたり、コーチをしたりというのもあるかと思うけれど、絶対やりたいことでもない。一度だけの人生、テニスばかりしていてももったいない気はする」

――来季が間もなく始まる。このタイトルはほしい、という大会はあるか。

「マスターズ・シリーズのモンテカルロ大会。雰囲気といい、大会の感じといい、あの大会は勝つと格好いい」

――ほとんど出場したことがない大会だ。

「出たのは(12年の)1回だけ。(4月上旬という)日程がよくない。欧州に家があればいいけれど。クレーのローマか、マドリードのマスターズ・シリーズもほしい。バルセロナ、マドリードなどスペインは好きなんで」

――最もプレーしやすい四大大会はどこか。

「オーストラリア。アジア・オセアニアだし、他の大会よりホームという感じがする。声援は何も聞こえず、騒いでるなあという感じ。(胸の前で手のひらを相手に向けて、遮るようなしぐさをしながら)ここらへんでピッとはねている。グッと入ってくるのはコーチの声だけ。でも声援の量が多い方が自分をプッシュできますね」

(聞き手は原真子)

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