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ジョセフ新体制で4連戦 日本代表の成果と課題

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ラグビー日本代表がジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)就任後、最初の試合となる11月のテストマッチ4連戦を終えた。1勝3敗だったこの4戦で得た成果や課題を振り返ってみたい。

特に意義があったのは、自分たちの目指す戦い方を徹底し、新しいスタイルをある程度示せたことだ。キックを多く使い、「アンストラクチャー」と呼ばれる陣形が乱れた状況をつくり出すスタイルである。

キックの正確性や空中戦、期待以上

エディー・ジョーンズ前HCのときも「状況に応じて蹴ってもいい」とはいわれていたが、ボールを保持し続ける形が基本だった。2019年のワールドカップ(W杯)日本大会を目指し、新しい戦術にチャレンジすることは必要だ。

事前の準備期間は10日ほどしかなかった。初戦のアルゼンチン戦に20-54で敗れたときはどうなることかと心配もしたが、4試合を通して見ると、比較的うまく戦えたといえる。

欧州に遠征していった第2戦のジョージア戦では白星を挙げ、続くウェールズとの試合でも3点差の接戦に持ち込めたのは、戦術が機能したからだ。カギとなるキックの正確性や、高いボールを競り合う空中戦も期待以上だった。

共同主将を務めた堀江翔太(パナソニック)、立川理道(クボタ)ら昨年のW杯のメンバーが安定感のあるプレーを見せたことに加え、代表デビューを果たした16選手の中にも力を発揮したメンバーが多かったのもポジティブなところ。

ロックの梶川喬介(東芝)はパワーの向上は必要だが献身的なプレーを続けていた。マルジーン・イラウア(東芝)やアニセ・サムエラ(キヤノン)という海外出身のFWもあまり当たり負けなかった。

7人制日本代表としてリオデジャネイロ五輪に出場したWTBレメキ・ロマノラバ(ホンダ)は最後まで走りきるスピードとタックル力が光った。CTBティモシー・ラファエレ(コカ・コーラ)も、キックを多用する今のラグビーには合っている。伊藤平一郎らトップリーグで首位を走るヤマハ発動機から多く入った選手もまずまずのプレーを見せた。

一方で、若さが悪い方に出てしまったのが、勝利を取りこぼしたウェールズ戦の終盤。同点の勝負どころで、日本は経験の少ない選手にミスが相次いだ。テストマッチの厳しさだろう。

逆にウェールズは終了間際、SHがオフサイドの位置にいる日本の選手にボールをわざと当ててペナルティーによる、アドバンテージをもらいにいったうえで、SOが勝ち越しのドロップゴールを決めた。伝統国ならではの非常にしぶとい戦いだった。

連戦時、求められる疲労への耐久力

日本はテストマッチを4試合戦う疲労への耐久力も課題になる。フランスで行われた最後のフィジー戦では、前半に退場者を出した相手に勝ちきれなかった。試合を見ていて感じたのは、どこかエナジーがないということ。特に経験が浅い選手は、連戦の疲労がなおさら濃かったのではないか。

遠征の最終戦という心理的な影響もあったかもしれない。自分の経験を振り返っても、欧州に行って1、2戦目は目の前の試合に集中しているのに、あと1試合で日本に帰ると思った瞬間に疲れが出てくることがけっこうあった。

この戦術では、キックの精度が極めて重要になるということを再確認できた試合でもある。ウェールズ戦では高かったキックの精度が、この試合では落ちていた。

攻撃にさほどの怖さがないジョージア、ウェールズと違い、フィジーのようにパワーとスピードのあるランナーがそろうチームを相手にすると、中途半端なキックは大ピンチにつながる。相手のトライに直結する不用意なキックが多かったのも痛かった。

新しい守備システムの未成熟も失点につながった。日本が取り組んでいるのは、防御ラインの外側の選手が積極的に前に出て、相手にスペースを与えないようにする形。海外でも増えつつあるシステムで、日本が取り組んでみることは意味がある。

ジョージアのように単調なチームや、あまり複雑な攻撃をしないウェールズのようなチームには守備が機能していたが、フィジー戦では前に出る選手と出ない選手との間にギャップができた。結果的に相手と1対1になってしまう場面が多くなった。体格で劣る日本は避けなければいけない場面だ。

代表とサンウルブズの連携強化が鍵

短時間の中で成果と課題の両面が出た日本だが、スーパーラグビーへの参戦により、ジョーンズ前HC時代のような長期合宿はできなくなった。今後の強化のカギは、日本代表とサンウルブズとの連携をどこまで進められるかにかかっている。サンウルブズのメンバーに昨年より代表組が増えそうなのはいいことだが、代表を率いるジョセフHCもサンウルブズとの関わりを深めていってほしい。

ラグビーシーズンが長くなったことで、選手のコンディショニングをどう保つかということや、試合だけでは足りない筋力アップをどう行うかということも必要になる。このあたりは日本ラグビー協会の長期的な戦略が問われる部分でもある。

(元ラグビー日本代表主将)

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