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J1優勝争い混沌 カギ握る意外なチーム

サッカージャーナリスト 大住良之

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実質的にこれまでの2倍のテレビ放映権収入が入ることになり、来年からJリーグは大きく変わりそうだ。昨年から実施されていた2ステージ制が再び廃止され、1ステージ制に戻る可能性が高くなった。

さて、17日に行われた2016年シーズンの「第2ステージ」第12節でステージ、年間順位とも首位を走っていた川崎が敗れ、優勝争いは混沌としてきた。浦和(勝ち点28)が首位に立った第2ステージでは、2位にG大阪(26)が浮上、川崎(25)は3位に後退した。そしてその下には、4位横浜M、5位神戸、6位柏までが勝ち点23で続いている。

通常、下位チームが追いつくことが可能な勝ち点差は残り試合数程度といわれている。とすれば、この時点では柏までチャンスが残されているということになる。今年の第1ステージでは、首位を走っていた浦和が残り5節から3連敗を喫して後退、代わって首位に立った川崎も第16節に最下位の福岡と引き分けて首位から陥落した。最終の第17節終了時点で首位(優勝)に立っていたのは、最後に6連勝した鹿島だった。

「優勝ライン」に6チームひしめく

現時点で「優勝可能ライン」に6チームが残っている第2ステージの優勝決定は、最終節までもつれそうだ。

だがいろいろな意味でより興味深いのは、年間順位の争いだ。

最終的な「年間チャンピオン」を決める「チャンピオンシップ(11月6日~12月3日)」に出場できるのは、2つのステージの優勝チームと年間順位で3位までのチーム。現在3位の鹿島(勝ち点56)はすでに第1ステージ優勝で出場権を確保しているが、4位G大阪(50)、5位広島(49)は「3位以内」が目標となる。

猛烈なラストスパートで第1ステージを制した鹿島だったが、左サイドで攻撃のけん引役を果たしていたMFカイオが第2ステージ開幕を前にアラブ首長国連邦(UAE)のアルアインに電撃移籍、右サイドで攻撃をつくるMF遠藤康も8月に故障して離脱、不安定な試合が続いている。第1ステージのような爆発力は期待できそうにない。G大阪や広島が追い越す可能性は十分ある。

鹿島を勝ち点6差で追うG大阪には勢いがある。第2ステージを前にFW宇佐美貴史がドイツに移籍、昨年猛威を振るったFWパトリックの調子がまったく上がらずに苦しんでいたが、交代出場で得点を挙げてきた192センチの長身FW長沢駿が先発に定着しても調子を持続し、攻撃をけん引している。得点力のあるMF阿部浩之の負傷離脱は痛いが、若いボランチのMF井手口陽介が豊富な運動量でチームに活力を与える。鹿島を逆転する力は十分ある。そうなれば、第2ステージ優勝も見えてくる。

過去4シーズンで3度の優勝を誇る広島も、第2ステージ前にFW浅野拓磨が欧州に移籍、今季18得点で得点王争いの首位に立つFWピーター・ウタカは相変わらずコンスタントな得点力を見せているが、昨年まで堅固だった守備にややもろさが見える。25日の浦和とのアウェーゲームで勝てなければ、現時点で首位浦和と勝ち点8差の8位に位置する第2ステージの優勝も、3位鹿島と7勝ち点差がある年間順位でも、「チャンピオンシップ」進出はきわめて難しくなる。

5年間かけてつくり上げた川崎

普通に考えれば、年間1位争いは川崎(勝ち点63)と浦和(61)の2チームに絞られたと言ってよい。浦和と鹿島(56)の間には、勝ち点で5もの差があるからだ。この2クラブは、チャンピオンシップ出場自体はもう決まったと言っていい。だからこそ、両チームとも残り5節で「実質的なチャンピオン」ともいえる「年間1位」への執着を見せるだろう。

今季の川崎は、風間八宏監督が5年間かけてつくり上げてきたスタイルの集大成のようなサッカーを見せ、第1ステージの後半から圧倒的な強さを見せてきた。

ブラジルから獲得したMFエドゥアルド・ネットが5月からボランチに定着して中盤の守備力を格段に上げ、ベテランのMF中村憲剛とFW大久保嘉人が衰えない力を見せ、若手のMF大島僚太とFW小林悠がさらに成長。懸案だった守備陣には韓国代表GK鄭成龍(チョン・ソンリョン)が加入したうえにシーズン直前に柏から伸び盛りのDFエドゥアルドを獲得、定評のあった攻撃力に試合を勝ちきる勝負強さがついた。

だが守備陣に故障者が出たこともあって8月中旬から不安定になり、第10節で柏に2-5の大敗、9月17日にはFW大久保が36分で退場になって大宮に2-3で敗れた。

警告累積のエドゥアルド・ネットと大久保の2人を欠く25日の相手は第2ステージに入って調子を上げてきた横浜M(年間8位)。ホーム等々力での試合とはいえ、予断は許さない。

さらに川崎のタイトル獲得には大きな壁が立ちふさがる。以後の対戦相手が、神戸(年間9位)、広島(5位)、鹿島(3位)、G大阪(4位)と上位ばかりなのだ。川崎が本来の力を発揮すればもちろん全勝も可能だが、最後の2節に鹿島、G大阪を残しているのは厳しい。

一方、年間勝ち点で川崎に2差に迫った浦和も、状態は完全ではない。リオデジャネイロ五輪に出場したDF遠藤航とFW興梠慎三のコンディションが万全でなく、守備の要のDF槙野智章も筋肉系の故障を抱えている。

だが今季の浦和は層が厚い。昨季までは固定メンバーが少し崩れると途端に攻撃のスムーズさが落ちていたが、今季はFWに李忠成とズラタン、「シャドー」に高木俊幸と石原直樹、ボランチに青木拓矢、サイドに駒井善成、DFラインに那須大亮と、誰が出ても高いレベルのプレーを保てるようになった。

残り試合の相手は、広島(年間5位)、G大阪(4位)、新潟(15位)、磐田(13位)、横浜M(8位)、25日からの2試合が待ち望んだ「年間1位」への大きなカギとなる。

「残留争い」も最後までもつれそう

さて、この時期になると気になるのが「残留争い」である。現時点での「降格圏」は16位名古屋(勝ち点23)、17位福岡(19)、そして18位湘南(19)。「残留圏」の15位新潟(27)と8勝ち点開いたまま残り5試合になってしまった湘南と福岡の残留はきわめて難しいと言わなければならない。だがもう1チームは最後までもつれそうだ。

1993年にJリーグが始まって以来J1の地位を守ってきた3クラブの1つである名古屋は、8月に監督が交代し、ボスコ・ジュロブスキー新監督は昨年いっぱいで契約が切れていたDF田中マルクス闘莉王をブラジルから呼び戻した。そして闘莉王復帰の初戦、10日の新潟戦では、虎の子の1点を闘莉王の奮闘で守りきり、実に4カ月ぶりの勝利を得た。そして新潟との勝ち点差を7から4へと縮めた。

名古屋の残り試合は仙台(年間12位)、福岡(17位)、磐田(13位)、神戸(9位)、湘南(18位)と下位チーム中心。仮に残留の目安を「年間試合数と同数の勝ち点(34)」とすると、必要なのは勝ち点11。5試合で4勝あるいは3勝2分けということになる。

だが名古屋がこの勝ち点に達しなくても残留圏に浮上できる可能性もある。新潟の対戦相手のうち4チームが上位チームだからだ。

鹿島(年間3位)、磐田(13位)、浦和(2位)、G大阪(4位)、広島(5位)と続く戦いは、新潟にとって非常に高いハードルだ。JリーグでトップクラスのボランチであるMFレオ・シルバを中心にFWラファエル・シルバ、MF山崎亮平らハイレベルな選手をそろえる新潟だが、今季は守備陣に負傷者が続出して苦しんだ。

「ビッグスワン」に4万人の観客を集めて04年にJ1に昇格して以来、13シーズン守り続けてきたJ1の座。それを守り抜くには、優勝を争う4チームとの対戦で少なくとも2つを取る必要がある。

逆にいえば、4チームにとっては新潟戦を落とすことが致命傷になりかねない。16年Jリーグの行方を握るのは、少し意外だが、新潟ということになるかもしれない。

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