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全米オープン、D・ジョンソンへの1罰打の意味

ゴルフジャーナリスト 地平達郎

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6月の全米オープン最終日、優勝したダスティン・ジョンソン(米国)がホールアウト後に1罰打を科された一件が尾を引いている。

朝のテレビ中継でご覧になった方も多いと思うが、事のあらましは以下の通り。

5番ホールのグリーン上で、パットの構えに入ろうとパターをグリーン面に置いた直後に、ボールがかすかに動いた。その場で競技委員を呼んで裁定をあおいだところ「無罰」。ところが、12番ホールをプレー中に別の競技委員から「ホールアウト後に判断する」と言われ、結局、ビデオなどで確認した結果として、「1罰打」が科された。

「無罰」の後に「1罰打」の不可解

最終ホールでみごとなバーディーを奪い、その時点で2位に4打差をつけての楽勝となり、1罰打は影響なかったが、5番や12番の時点では大混戦だっただけに、心中穏やかではなかったろう。

この裁定に、ツアープロ仲間から非難の声が相次いだ。ひとつは、本来なら問題が起こった時点で判断すべきものなのに、対処をいたずらに遅らせてしまった。もうひとつは、1罰打そのものが間違い。

これに対して、主催の米国ゴルフ協会(USGA)も「不確実な状態のままゲームが続行されるべきではなかった」「最終判断を好ましくないと思う人がいることも承知している」と、不手際を認めた。

実は今年から、今回のような問題が発生した場合に関わる規則が改正されている。昨年までは、どんな理由であれ、アドレス後にボールが動いた場合は1罰打が科されていたが、今年からは「その原因が明らかにプレーヤーにある場合」を除いて、無罰となった。ルールの総本山であるUSGAがこれを知らないことはあり得ないので、不可解な裁定になってしまった。

手元に、日本ゴルフ協会(JGA)が発行する2016年版「ゴルフ規則」がある。目次・索引を含めて275ページ。実に34規則(34条)にものぼる。ゴルファーたるもの、周知しておかなくてはいけないが、「ルールの神様」といわれる人でない限り不可能だ。

いったいゴルフルールはいつできたのかを探ってみると、1744年に英国・スコットランドで作られた世界最初の13条にぶつかる。ところが、13条の中に、罰打を明記しているのは第5条の「球が水中や汚泥に入った場合は、球を拾い上げて障害の後方からプレーできる。ただし、球を拾い上げたことに対して1打付加する」だけで、あとの12条は「しなければならない」「してはならない」など、ルールというよりも「指南書」のようなもので、皆さんもご覧になれば、実に単純明快、これを実行すれば現代でも十分に通用することがおわかりいただけると思う。

ルールの根底にあるのは性善説

つまり、13条の底に流れているのは、ルールは人を罰するためのものではなく、トラブルになりそうなときにその人を助けるためのものである――という「性善説」である。

第10条にある「球が人、馬、犬、その他の物によって止められた場合、球が止まっている位置からあるがままの状態でプレーしなければならない」は、まさに「ティーショットしたら、グリーンに上がるまで一切ボールに触らず、あるがままの状態でプレーする」であり、もし自分でプレーできる状態でないと判断したら、アンプレアブルを宣言して元の位置に戻ればいいだけ――の話につながる。

そんな簡単な13条が、いつの間にか34条にもなり、さらに各条項が細則にわたり、膨大なページになった。今回のD・ジョンソンの事件は、その縮図のような気がする。罰を与えることが目的ではなく、「ルールは人を助けるためのもの」という考えが根底にあれば、対処法は違っていたはずだ。

そしてわれわれ一般ゴルファーは、少なくとも「ボールがあるがままの状態でプレーする」「それが無理ならアンプレアブルを宣言する」のふたつを実行すれば、フェアなプレーヤーに1歩、2歩、近づけるような気がする。

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