北陸新幹線の利用者、1日2.3万人 JR東・西見通し
西日本旅客鉄道(JR西日本)と東日本旅客鉄道(JR東日本)は13日、北陸新幹線の料金に関する国土交通省の公聴会で、同新幹線の利用者が1日2万3千人になるとの見通しを明らかにした。首都圏と北陸を移動する人は1万5千人で、うち5千人が航空機などからシフトする。共同運行する両社が予備車両や輸送指令所を別個に置くため、1社で運行する場合に比べ年50億円のコスト増になるという。
金沢市内で開かれた公聴会にはJR西の真鍋精志社長、JR東の冨田哲郎社長が出席した。両社が利用者数の見通しを出すのは初めて。料金算定の根拠となるため、公表したという。
越後湯沢(新潟県)経由で上越新幹線と在来線を使って首都圏と北陸を往復する人は現在、1万人。そのすべてが北陸新幹線を利用するほか、航空機、高速バスなどから5千人が移ると見込む。
さらに富山―金沢など首都圏を含まない区間で同新幹線を利用する人を8千人と想定した。
冨田社長は東京―富山で鉄道6、航空4となっている現行シェアが「9対1になる」との見方を示した。東京―金沢間は鉄道4、航空6だが、8対2に逆転するとした。真鍋社長は「観光需要を創出しながら、利用者を増やす努力をしたい」と話した。