GK川口が引退会見「感謝しかない」 元サッカー日本代表
サッカーのワールドカップ(W杯)日本代表に4度選ばれ、今季限りで引退するJ3相模原のGK川口能活選手(43)が14日、相模原市内で記者会見し「多くの方に支えられ、サッカーを続けられた。感謝しかない」と涙をこらえながら言葉をつないだ。
低迷期を脱し、1996年アトランタ五輪や初出場の98年W杯フランス大会といった世界の舞台に打って出た日本を支えた。近年は「続けるか引退か、はざまで揺れていた」と言う。今夏のW杯ロシア大会で16強入りした日本の戦いぶりを見て引退を決めたそうで、「選手とは違った形で貢献したいと思った。まだ余力はあるが、決断に悔いはない」と晴れやかな表情で話した。
今後は指導者を目指し「一度も自分が完成形に近づいたと思ったことはない。そういう選手を育てたい」と、後進育成に情熱を注ぐ。
丁寧に言葉を選ぶ姿に実直さがにじみ、小学生時代からの恩師や所属クラブの名を挙げ、感謝の言葉を述べた。会見前に約130人の報道関係者が集まった会場を見て、涙が流れたという。「これだけたくさんの方が集まってくれた。今日が最高にうれしい日」と感慨を込めた。〔共同〕