貴乃花親方が相撲協会を退職 力士ら移籍承認、部屋消滅
大相撲で史上6位の優勝22度を誇り、「平成の大横綱」と称された貴乃花親方(46)=本名花田光司、東京都出身=が日本相撲協会を退職することが1日、決まった。このまま角界を去ることになる。9月25日に退職を届け出ていた。
1日の相撲協会臨時理事会で貴乃花部屋の力士らが千賀ノ浦部屋へ移籍することが承認され、貴乃花部屋が消滅した。
貴乃花親方は退職の理由に、弟子の貴ノ岩関に対する元横綱日馬富士の傷害事件を巡り、内閣府へ提出した告発状(その後取り下げ)の内容が事実無根の理由に基づいたものであることを認めなければ、親方を辞めなければならないとの要請を協会役員から受けていたことを挙げた。親方衆は五つある一門のいずれかに所属しなければならないことになっているが、無所属の貴乃花親方だけ加入先が未定だった。
貴乃花親方は元大関貴ノ花の次男で、1994年九州場所後に第65代横綱に昇進。兄の3代目若乃花と史上初の兄弟横綱となった。引退後は一代年寄「貴乃花」を襲名し、2010年から相撲協会理事を務めていたが、今年に入って弟子の暴行問題などにより年寄に降格した。〔共同〕