ユニ・チャームと長崎大、赤ちゃんはおなか側で心地よさを実感していることを発見
【プレスリリース】発表日:2018年9月12日
赤ちゃんの胴回りの触覚を長崎大学大学院と共同研究
赤ちゃんはおなか側で心地よさを実感していることを発見
2018年9月4日(火)~6日(木)第20回日本感性工学会大会で発表
ユニ・チャーム株式会社(本社:東京都港区、社長:高原豪久)は、国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の篠原一之教授と共同で、赤ちゃんの脳血流量の変化をNIRS(※)(ニルス)測定によって、胴回りを撫でることで心地よい部位がどこかを検討しました。その結果、背中側よりもおなか側で心地よさを実感していることを発見しました。
この研究成果は、2018年9月4日(火)~6日(木)第20回日本感性工学会大会で発表しました。今回は、その研究結果の一部をご報告します。
※NIRSとは、近赤外分光法(Near-infrared Spectroscopy)の略語であり、血流中の酸素化ヘモグロビンの変化量を測定する方法。
*参考画像は添付の関連資料を参照
【研究のまとめ】
赤ちゃんのおなか側と背中側を撫でたあとに、脳の血流量の変化を測定したところ、おなか側の方がより心地よさを強く感じていることがわかりました。
その研究の中で、よりやわらかな素材で撫でた時の方が、脳の血流量が増すことから、おなか側に接触する素材がやわらかい方が赤ちゃんにとって心地よいと考えられます。
■研究の背景
近年の赤ちゃん研究により、触覚は胎児の頃から発達していることが分かっており、生まれてからのスキンシップが、その後の乳幼児の発達に影響を及ぼすことが明らかになっています。
そこで本研究は、ユニ・チャーム(株)共生社会研究所と国立大学法人長崎大学大学院医歯薬学総合研究科の篠原教授と共同で、赤ちゃんの日常生活において、紙おむつが常に体に触れているおなかと背中に焦点を当て、赤ちゃんの脳の反応性を検討しました。
■研究の概要
・対象:4~10ヶ月の合計21名(平均6.8ヶ月)の健康な日本人の赤ちゃん
・時期:2017年11月~2018年5月(分析期間含む)
・触覚刺激の4種類:やわらかな素材(ベルベット)、硬い素材(丸い形状の積み木)新開おむつの素材、従来品おむつの素材
・方法:以下の手順にて触覚刺激を背中及びおなか側へ与えた時の前頭前野の脳の血流量を調べた。
・手順(1)触覚刺激として、異なる4種類の素材サンプルを選び、それぞれにおいて安静30秒間、触覚刺激30秒間を3回繰り返した。
・手順(2)触覚刺激呈示の圧力は約10hPa、2cmの距離を、速度は約2cm/秒にて往復させた。
・手順(3)素材サンプルごと、おなか側、背中側ごとにNIRS(※)で脳の血流量を測定し、安静時から触覚刺激を与えた時の、脳の血流変化量を算出した。
*以下は添付リリースを参照
リリース本文中の「関連資料」は、こちらのURLからご覧ください。
参考画像
http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0490358_01.png
添付リリース
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