東証大引け 小反発 半導体関連が支え、利益確定売りが重荷に
9日の東京株式市場で日経平均株価は小幅に反発した。前日比40円94銭(0.19%)高の2万1802円59銭で終えた。米半導体株指数が連日で最高値水準となったことが好感され、半導体関連株に買いが入った。アジア株高を追い風に投資家心理が改善し、大引けにかけて徐々に上げ幅を拡大した。心理的節目である2万2000円に迫ったことで国内機関投資家などの利益確定を目的とした売りも出て、上値は限られた。
8日の米市場で主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が7日続伸し、連日で最高値を更新。東京市場ではアドテストや東エレクといった半導体関連株に買いが続き、相場全体を支えた。産油国リビアの内戦で供給が細るとの思惑からニューヨーク原油先物相場が上昇したのを手掛かりに石油関連株の上げも目立った。
日経平均は下げる場面もあるなど、上値が重かった。前日に日経平均が長期的な株価トレンドを示す200日移動平均を上回らなかったのを受け、買い持ちをいったん手じまう投資家が増えた。電気・ガスや小売り、不動産といった内需関連株に売りが目立ち上値を抑えた。
JPX日経インデックス400は続落し、終値は前日比12.13ポイント(0.08%)安の1万4398.67だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、1.38ポイント(0.09%)安の1618.76で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9426億円と、2兆円を3営業日続けて割り込んだ。売買高は11億544万株。東証1部の値上がり銘柄数は1318。値下がりは705、変わらずは117だった。
米ヘッジファンドの株取得が伝わったソニーが急伸。ファナックやNTTデータ、TDKが高い。政府・日銀による紙幣刷新を手掛かりに日金銭やグローリーなど関連株が上昇した。一方、ユニファミマ、セブン&アイが下落。ソフトバンクグループ(SBG)や住友不が安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕