東証大引け 4日続落、2カ月ぶり安値 米中対立や円高進行が重荷
7日の東京株式市場で日経平均株価は4日続落した。前日比68円75銭(0.33%)安の2万0516円56銭で終え、6月4日以来およそ2カ月ぶりの安値水準となった。貿易問題を巡る米中の対立激化で世界的な景気減速懸念がくすぶるなか、外国為替市場で一時1ドル=105円台まで円高・ドル安が進み企業業績の下振れが警戒された。相場下落に追随する海外投資家の株価指数先物への売りが相場の重荷となった。
中国人民銀行(中央銀行)は7日、人民元の対ドル相場の基準値を前日よりも元安・ドル高水準に設定。節目の1ドル=7元を下回らなかったものの、中銀による緩やかな元安誘導に対してトランプ米大統領が強硬な姿勢をとるとの見方から中国関連株に売りが出た。メモリー需要の回復遅れへの警戒からSUMCOやアドテストなど半導体関連の下げも目立った。
日経平均は午後に下げ幅を縮めた。午前の相場下落を受けて日銀が上場投資信託(ETF)の買い入れに動くとの観測が浮上。日経平均がこの4日間で約1000円下落したとあって個人の押し目買いや短期筋による先物の買い戻しも入った。不動産や陸運など米中貿易摩擦の悪影響を受けにくい内需関連株に投資家の資金が移ったことも相場全体を下支えした。
JPX日経インデックス400は小幅ながら4営業日ぶりに反発した。終値は前日比8.22ポイント(0.06%)高の1万3373.05だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反発し、0.70ポイント(0.05%)高の1499.93で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2396億円、売買高は12億8307万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1060、値上がりは1003、変わらずは86だった。
ファストリやファナックが安い。TDKや日東電、太陽誘電といった電子部品株も下落した。一方、花王やダイキンが高い。JR東海や菱地所が上昇した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕