東証大引け 3日続伸、半導体関連に買い 売買代金4日連続2兆円割れ
11日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、前日比69円86銭(0.33%)高の2万1204円28銭で終えた。朝方は前日に2万1000円台を回復したことから戻り待ちの売りが優勢だった。ただ、米シカゴ市場の時間外取引で米株価指数先物が堅調な動きとなったことや、外国為替市場で対ドルでの円の上昇幅が縮小し、海外ヘッジファンドが株価指数先物を買い戻し上昇に転じた。もっとも新規の手掛かり材料に乏しく、商いは低調だった。
中国・上海や香港などアジア各国・地域の株価指数が堅調に推移したことで投資家心理が改善したことも、相場の支えとなった。10日の米株式市場で、主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅高となったことから、東エレクやディスコなど半導体関連株が大幅高となった。
東証1部の売買代金は概算で1兆6720億円と、4日連続で目安の2兆円を割り込んだ。4営業日連続の2兆円割れは4月5~10日以来。市場では「6月中は米トランプ大統領の発言など何が出てくるか分からず、売り方も買い方も手控える空気が強い」(東海東京調査センターの鈴木誠一チーフエクイティマーケットアナリスト)との声が聞かれた。売買高は10億237万株。東証1部の値上がり銘柄数は1368と、全体の約6割強を占めた。値下がりは676、変わらずは97だった。
JPX日経インデックス400は3日続伸し、終値は前日比70.54ポイント(0.51%)高の1万3885.04だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、8.38ポイント(0.54%)高の1561.32で終えた。
京セラやソフトバンクグループ(SBG)、TDKが買われた。ユニファミマ、安川電も高い。一方、ファストリやオリンパス、アステラス、中外薬は売られた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕