東証前引け 小幅続伸、19円高 香港株反発でリスク回避姿勢が後退
17日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前週末比19円60銭(0.09%)高の2万1136円49銭で前場を終えた。香港ハンセン指数の反発や、外国為替市場で円が対ドルで下落したのを受けて投資家心理が改善し、買いが優勢だった。
香港では16日、前週に続いて「逃亡犯条例」の改正を巡るデモが実施された。条例改正は延期される見通しとなったものの、完全撤回を求めて前回よりもデモの規模は大きくなったとされる。市場では香港情勢の混乱でハンセン指数の下げが加速するとの警戒感も出ていただけに、ハンセン指数が上昇して取引が始まったことでリスク回避姿勢がいったん和らいだ。
朝方の日経平均は前週末比で安く推移したが、ハンセン指数の上昇に歩調を合わせて上昇に転じ、値がさの主力株主導でやや上げ幅を広げる場面があった。ただ物色の広がりには欠け、前引けにかけては上げ幅を縮小した。業績の先行き懸念から半導体関連が軒並み下げ、相場全体の重荷になった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅反落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で7710億円、売買高は4億4483万株と低調だった。東証1部の値上がり銘柄数は643と、全体の3割だった。値下がりは1386、変わらずは109銘柄だった。
花王やソニー、キッコマン、ファストリが上昇した。一方、東エレクやアドテストが大幅安。ファナック、武田が下落した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕