東証前引け 小反落 米中協議の不透明感で、押し目買いが支え
7日午前の東京株式市場で日経平均株価は小幅に反落し、前引けは前日比8円86銭(0.04%)安の2万3294円96銭だった。米中首脳による貿易協議の部分合意署名が12月に遅れる可能性があると伝わり、米中貿易協議の先行き不透明感が意識された。円相場の上昇が重荷になったほか、前日まで連日で年初来高値を更新していたため利益確定売りも出た。もっとも業績の底入れや改善が確認できた銘柄には積極的な買いも入り、日経平均の下げ幅は限られた。
主要企業による2019年4~9月期の決算発表が本格化する中、個別物色が中心だった。19年7~9月期の連結最終損益が巨額の赤字だったソフトバンクGは売りが先行したものの、個人投資家などの押し目買いで下げ渋り、投資家心理を下支えしたとの声が聞かれた。日経平均の午前の値幅(高値と安値の差)は70円程度と、小幅な値動きだった。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はそれぞれ上昇した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1226億円、売買高は6億1702万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1244、値上がりは807、変わらずは101だった。
20年3月期の連結純利益を下方修正した三菱自が大幅安。ディーエヌエや東海カ、SUMCOが大きく下げた。ダイキンやコナミHDも下落した。一方、19年4~9月期の連結最終損益が黒字転換したオリンパスが急伸。GSユアサやDOWA、パンパシHDも大幅高だった。大日本住友や大塚HDが上昇した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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