東証前引け 大幅続伸、米株高や円安で 買い戻しで上げ加速
16日午前の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸した。前日比338円53銭(1.52%)高の2万2545円74銭と、4月25日に付けた年初来高値(2万2307円)を上回って午前を終えた。米企業業績への期待を背景に前日の米株式相場が上昇し、投資家の運用リスクを取る姿勢が強まった。外国為替市場で円安・ドル高が進み、輸出関連株の買いを誘った。
前日の米株高を手掛かりに海外短期筋による株価指数先物の買いが先行し、ファストリやファナックなど値がさ株が大きく上げた。英国による欧州連合(EU)の「合意なき離脱」への警戒感が後退し、投資家心理が強気に傾いた面もあった。上昇一服を見込んで株価指数先物を売り持ちにしていたヘッジファンドや個人などが買い戻しを迫られ、株高に弾みが付き、日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。
一部報道で「米下院が香港人権・民主主義法案を可決したことに対し中国が報復を示唆している」と伝わると、利益確定や持ち高調整目的の売りが出て、上昇が一服した。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は上昇し、それぞれ年初来高値を上回った。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2306億円、売買高は7億1935万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1763と全体の82%だった。値下がりは319、変わらずは70だった。
アドテストや三菱電、アステラスが買われた。キーエンスやクボタ、日電産が上昇した。三菱UFJやJR東海、マツダが上げた。一方、丸紅や第一三共、国際石開帝石が下落した。カプコンやスクエニHD、ピジョンが下げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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