東証前引け 続伸 米株に連れ高 コロナ懸念で伸び悩む
5日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前日比265円41銭(1.15%)高の2万3350円00銭で前場を終えた。中国政府の景気対策への期待を背景に前日の米株式相場が大幅高となり、先物に買いが先行した。外国為替市場で円相場が1ドル=109円台前半まで下げ、輸出関連銘柄中心に買われた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は上昇した。
前日の米株式市場ではナスダック総合株価指数が最高値を更新し、東京市場でも半導体関連などへの買いが優勢だった。主要企業の2019年4~12月期決算発表が続くなかで、「業績が底堅いと評価された銘柄には長期視点で運用する海外投資家の買いが入った」(外国証券のトレーダー)という。5日の中国・上海総合指数が上昇し、投資家の安心感につながった面もあった。
新型コロナウイルスによる肺炎拡大への懸念から上値は重かった。20年3月期通期の業績予想を上方修正したソニーは「新型肺炎の拡大でサプライチェーン(供給網)に悪影響が及び、業績を圧迫する可能性がある」との受け止めから、朝高後に下げに転じる場面があった。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1584億円、売買高は6億4233万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1701、値下がりは377、変わらずは78だった。
ソフトバンクグループやファナック、ファミマが上げた。キーエンスや信越化、第一生命HDが買われた。一方、花王やユニチャーム、NTTデータが下落。村田製、関西電は下げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕