東証前引け 反発 米株最高値を好感 ディフェンシブ銘柄も支え
4日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発した。前日比61円77銭(0.29%)高の2万1699円93銭で前場を終えた。前日の米株式市場で主要な株価指数が過去最高値を更新し、投資家心理が改善。株価指数先物を中心に買いが入り、日経平均の上げ幅は一時100円を超えたが、次第に伸び悩んだ。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
米利下げ期待の高まりを追い風に、3日は米ダウ工業株30種平均が約9カ月ぶりに過去最高値を更新した。米中の貿易協議や半導体材料を巡る日韓の対立などへの警戒がくすぶるなか、海外の情勢に業績が左右されにくい内需株や景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ株に消去法的な買いが入り、相場全体を支えた。
もっとも、上値を追う動きは限られた。4日は米国が独立記念日の祝日とあって海外の市場参加者が少なかった。市場では「米利下げで円高・ドル安が進むことに警戒する投資家は多い」(国内証券)といい、輸出関連株の一部に売りが出たことも相場の重荷となった。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で7380億円と、前日の同時点(9321億円)を下回った。売買高は4億1035万株。東証1部の値上がり銘柄数は1496、値下がりは539、変わらずは109だった。
資生堂と花王が高い。中外薬や第一三共など医薬品株のほか、菱地所や東建物など不動産株の上げも目立った。一方、スズキやブリヂストンが安い。コマツや日立建機も下落した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕