日経平均午前終値、続伸62円高 業績底入れ期待で買い
21日午前の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、前引けは前週末比62円66銭(0.28%)高の2万2555円34銭だった。今週から主要企業の4~9月期決算発表が本格化するのを前に、業績の底入れが確認できると期待した買いが引き続き優勢だった。
国内では23日の日電産を皮切りに、注目企業の決算発表が始まる。世界景気の低迷を背景に、通期業績の下方修正が相次ぐとの予想は多いものの、むしろ「最悪期は脱した」との受け止めから株高につながるとの期待が強く、投資家心理が強気に傾いている。海外ヘッジファンドなど短期筋による株価指数先物への継続的な買いも日経平均を押し上げた。
前週末に付けた年初来高値(2万2492円)を上回って推移するなか、2万2500円を超える水準では利益確定売りも出た。英議会下院は欧州連合(EU)と合意した新たな離脱案について、19日に予定していた採決を見送った。離脱を巡る不透明感は根強く、21日は大和ハウスやリクルートなど外部環境の影響を相対的に受けにくい内需株の物色も目立った。前週末の米株式相場の下落も一定の重荷となった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も上昇した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で7051億円、売買高は4億2551万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1467と、全体の7割近くを占めた。値下がり銘柄数は561、変わらずは126だった。
大林組や鹿島が高い。キヤノンや富士フイルム、JFE、住友鉱も上昇した。一方で安川電やファナックが下落した。ソフトバンクグループ(SBG)も安い。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕