東証寄り付き 続伸、年初来高値上回る 上げ幅400円超、米株高で
16日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続伸している。前日比350円ほど高い2万2560円近辺と、4月25日に付けた年初来高値(2万2307円)を上回って推移している。取引時間中としては2018年12月上旬以来、10カ月半ぶりの高値圏。米企業業績が好調との期待から15日の米株式相場が上昇した。米株高を受け、海外短期筋などによる買いが株価指数先物に入り、上げ幅は400円を超す場面があった。
ファストリやファナック、ソフトバンクグループなどの値がさ株の上昇が目立つ。英国の欧州連合(EU)からの「合意なき離脱」懸念が後退し、外国為替市場では円相場が1ドル=108円台後半と円安・ドル高方向に振れている。輸出関連銘柄に採算改善を期待した買いも優勢になっている。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)もそれぞれ年初来高値を上回る場面があった。
米中両政府が11日まで開催した貿易協議で部分的な合意に達し、米中貿易摩擦への警戒感が和らいでいる。安川電など設備投資関連株や半導体関連銘柄の業績底入れ期待が強まり、機関投資家などの買いが続いている。米国の景気後退懸念が後退するなか、「日本株の相対的な割安感に着目した買いが入っている」(国内証券のストラテジスト)との声が出ている。
安川電やクボタ、三菱電が買われている。スクリンや日立建機、アルプスアルも上昇している。トヨタやソニー、村田製も上げている。一方、国際石開帝石や積ハウス、スクエニHDが下落している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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