東証寄り付き 反発、一時320円高 米株高好感、半導体関連に買い
5日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は反発して始まった。一時2万0700円台に乗せ、前日から上げ幅は320円を超えた。4日の米株式相場が大幅高となったことで投資家心理が改善し、株価指数先物に目先の戻りを見込んだ海外勢の買いが入った。米ハイテク株高を好感して半導体や電子部品関連株が上昇したほか、中国関連株への買いも相場を押し上げている。
4日は米ダウ工業株30種平均が2万5332ドルで終え、上げ幅は512ドルと今年2番目の大きさとなった。中国商務省が米国との貿易摩擦に関し対話を続ける意向を示したほか、米共和党議員が米政権によるメキシコ製品への追加関税を阻止するために動いているとの報道を受け、米国を発端にした通商問題への懸念が後退。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が「景気拡大を持続させるために適切な行動をとる」と話し、利下げ期待が強まったことも投資家心理を強気に傾けた。
米市場では主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が4.2%高となるなど、ハイテク株の上昇が目立った。東京市場でも東エレクやアドテストといった半導体関連株が大きく上昇。このところ下げが目立っていたTDKや京セラといった電子部品株に押し目買いが入り、相場上昇をけん引している。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も上昇している。
ソフトバンクグループ(SBG)が高い。ファナックや安川電、日立建機など中国関連株の上げも目立つ。一方、ファストリは朝高後に下げに転じた。花王やコナミHD、キリンHDが下落している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕