東証寄り付き 続伸 米中摩擦の懸念後退、景気刺激策への期待も支え
20日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続伸して始まった。前日に比べ80円程度高い2万0600円台半ばで推移している。米中貿易摩擦への懸念が後退したとの見方から前日の米株式相場が上昇したほか、ドイツや中国など各国による景気刺激策への期待が投資家心理を改善させ、景気敏感株を中心に買いが先行した。JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸している。
米商務省は19日、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)への禁輸措置の強化を決めた半面、保守に関わる一部取引を認める例外措置を3カ月延長すると発表した。米中摩擦への懸念が後退したとして19日の米株式市場ではハイテク株を中心に買われた。東京市場でも海運のほか、村田製など電子部品株への買いが相場を押し上げている。
もっとも、上値を追う動きも鈍い。米政府によるファーウェイへの制裁について「19日の発表は実際には規制強化で前日の米株高は楽観的だ」(みずほ証券の三浦豊シニアテクニカルアナリスト)との見方もある。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル電子版が日本時間20日朝に「米ハイテク大手による反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)違反の可能性を巡り、複数の州の司法長官が合同調査に着手する準備を進めている」と報じたことも積極的な買いを鈍らせているとの声が聞かれた。
KDDIやソフトバンクグループ(SBG)が高い。ファナックや東エレクのほか、資生堂や花王も上昇している。一方、ユニファミマやリクルートが安い。アステラスやアドテスト、ブリヂストンも下落している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕