外為12時 円、上昇に転じ109円台に 日経平均の下げで
21日午前の東京外国為替市場で円相場は上昇に転じた。12時時点では1ドル=109円96~97銭と前日17時時点に比べ16銭の円高・ドル安だった。11時前に一時1ドル=109円90銭近辺まで上げ幅を広げた。中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大し、世界経済に影響を与える可能性があるとの警戒感が広がった。日経平均株価が一時200円超まで下げ幅を広げ、歩調を合わせて「低リスク通貨」とされる円に買いが入った。
朝方は売りが優勢だった。国内輸入企業による円売り・ドル買いが出た。日銀はきょうまで開いた金融政策決定会合で大規模な金融緩和政策の現状維持を決めた。市場予想通りの結果だったため、公表後の相場の反応は限られた。
円は対ユーロでも上昇に転じた。12時時点では1ユーロ=122円02~03銭と同15銭の円高・ユーロ安だった。ドルに対して円が買われた流れが対ユーロにも波及した。
ユーロは対ドルで横ばい圏で推移した。12時時点では1ユーロ=1.1097ドル近辺と同0.0003ドルのユーロ高・ドル安だった。米仏が「デジタル課税」を巡る問題で、年内は協議を継続することで合意したのがユーロ相場の支えとなった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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