NY商品、原油が10日ぶり反落 利益確定売り、金は反発
【NQNニューヨーク=横内理恵】11日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は10営業日ぶりに反落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の2月物は前日比1.00ドル安の1バレル51.59ドルで取引を終えた。前日まで9日続伸しており、目先の利益を確定する目的の売りが優勢だった。
11日早朝の時間外取引で53.31ドルと期近物として約1カ月ぶりの高値を付け、上昇基調が始まった昨年12月28日以降で2割近く上昇していた。11日は米株式相場も下落したため、リスク資産である原油にも持ち高調整を目的にした売りが出た。
売り一巡後はもみ合った。サウジアラビアなど主要産油国の減産で需給が引き締まるとの見方が強まっている。米株式の下値不安が和らぎ、投資家心理が改善していることも原油相場を支えた。
ニューヨーク金先物相場は小反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である2月物は前日比2.1ドル高の1トロイオンス1289.5ドルで終えた。米株式相場が6営業日ぶりに反落したのを受け、実物資産の裏付けがあり、リスク回避姿勢が高まると買われやすい金に資金が向かった。ただ、外国為替市場でドルが対ユーロなどで買われたため、ドルの代替投資先とされる金相場の上値は重かった。