衆院福岡6区補選、候補予定者が学生と「舌戦」 久留米大で
鳩山邦夫元総務相の死去に伴う衆院福岡6区補欠選挙(23日投開票)の11日の告示を前に、立候補予定者4人が福岡県久留米市で8日、学生らとの公開討論会に臨んだ。今年は「18歳選挙権」が初めて導入され、若い世代の投票率アップにつなげようと南筑高校生と久留米大学生が企画した。
討論会に出席したのは、野党共闘で合意した民進党の新井富美子氏(49)、分裂選挙となった自民党の福岡県連が推す蔵内謙氏(35)、幸福実現党の西原忠弘氏(61)、蔵内氏と保守分裂で争う鳩山二郎氏(37)の4氏=五十音順。
環太平洋経済連携協定(TPP)について、新井氏は「反対だ。日本が経済力をもっとつけるべきだ」と指摘。蔵内氏も「重要5品目が守られておらず反対だ」と明言した。西原氏は「日本の農業に競争力がつく」、鳩山氏は「農業は絶対守らなければいけない基幹産業だ」と語った。
政策の優先順位に関して、新井氏は「格差社会是正に向けて教育に力を入れる」と強調。蔵内氏は「奨学金、就職、年金など若者と対話を重ねたい」と語った。西原氏は「国防だ。自分の国は自分で守る」と訴え、鳩山氏は「教育と地方創生によって、故郷への愛情を教えたい」と指摘した。
この討論会は久留米大学御井キャンパスで開き、一般市民ら約100人が参加。学生の質問に答える形で議論した。4氏に質問した久留米大経済学部1年の宮崎恵歌さん(18)は「若者の将来に関する政策をもっと身近に考えてほしい」と期待。南筑高2年の江島美達さん(17)は「政治のことはまだ難しかったけど、率直に話してくれた。これから地方のことをどうするかも話を聞きたい」と語った。