関電高浜原発4号機が再稼働 1年3カ月ぶり
関西電力の高浜原子力発電所(福井県高浜町)の4号機が17日午後5時に再稼働した。原子炉の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜き、1年3カ月ぶりに原子炉を起動した。18日朝には核分裂反応が連続する「臨界」に達し、22日に発電を開始。徐々に出力を高め、6月中旬に営業運転の予定だ。
原発の再稼働は、九州電力の川内原発1、2号機(鹿児島県)、四国電力の伊方原発3号機(愛媛県)についで4基目。関電の高浜3号機は核燃料を原子炉に運び入れる作業が終了しており、6月上旬に再稼働する予定だ。
高浜4号機は使用済み核燃料を再加工した「ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料」を使うプルサーマル発電になる。昨年2月に再稼働させたが、3日後に発電時のトラブルで停止した。メーカーと協力会社を加えた約130人がチームを組み、エリアを決めて集中的に現場パトロールをするなどトラブルの防止に取り組む。
高浜3、4号機は2015年に新規制基準に基づく安全審査に合格し、16年1月に3号機、2月に4号機がそれぞれ再稼働した。しかし同年3月の大津地裁による運転差し止めの仮処分決定で、3、4号機とも稼働できない状態が続いていた。今年3月、大阪高裁が仮処分を取り消し、運転再開が可能になった。