ベビーパウダーで卵巣がん、米J&Jに支払い命令
【ニューヨーク=高橋里奈】米カリフォルニア州裁判所の陪審は21日、スキンケア用品のベビーパウダーが卵巣がんの原因になったとする訴訟で、米製薬・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)に4億1700万ドル(約450億円)の支払いを命じる評決を下した。J&Jは評決を不服として上告するとしている。
陪審は「40年以上ベビーパウダーを性器の衛生に使い続けたため卵巣がんになった」と訴えたカリフォルニア在住の女性に賠償金を払うようJ&Jに命じた。同様の訴訟では過去最高額となる。
ベビーパウダーが原因で卵巣がんになったとして、J&Jに対して数千人の患者が訴訟を起こしているとされる。原材料である鉱物の一種、滑石ががんの原因とみられている。
J&Jは研究機関の調査をもとに「ベビーパウダーは安全」と反論し、上告すると日本経済新聞に明らかにした。