クルーズ氏、トランプ氏支持明言せず 共和党大会
【クリーブランド=芦塚智子】米共和党全国大会3日目の20日、同党の大統領候補であるドナルド・トランプ氏と指名を争ったテッド・クルーズ上院議員ら元ライバルが演説した。クルーズ氏は「ドナルド・トランプ氏の指名獲得を祝福する」と述べただけで、トランプ氏への支持を明言しなかった。激戦だった予備選のしこりが浮き彫りになった。
クルーズ氏がトランプ氏の名前に言及したのは冒頭の1回のみ。「11月に(本選挙で)棄権しないでほしい。立ち上がって声を上げ、良心に従って投票しよう」と呼び掛けたものの、トランプ氏への支持を表明しないまま演説を終えると、会場からブーイングが巻き起こった。
米メディアによると、クルーズ氏は2020年以降の大統領選での再挑戦に意欲を示している。演説ではオバマ大統領や民主党の大統領候補になるヒラリー・クリントン前国務長官を批判し、「小さな政府」を目指す理念などを強調した。
同じく予備選でトランプ氏と戦ったスコット・ウォーカー・ウィスコンシン州知事は「ドナルド・トランプ以外への投票は、ヒラリー・クリントンへの投票だ」と述べ、クリントン氏の当選阻止のためにトランプ氏を支持する必要があると強調した。マルコ・ルビオ上院議員は大会を欠席し、ビデオ演説。「互いに争う時は終わった。団結し、11月に(本選挙で)勝利を目指す時だ」と党の結束を訴えた。