大学授業料、出世払いで 自民教育本部が首相に提言
自民党の教育再生実行本部(本部長・桜田義孝衆院議員)は22日、教育費の負担を軽くする提言を安倍晋三首相に提出した。大学在学中は授業料を免除し、就職後の所得に応じて出世払いする方式を提案した。大学や専門学校などの高等教育の費用負担を2020年度から本格的に軽くする目標を示し、財源に国債を充てることも選択肢の一つに明記した。
桜田氏によると、首相は教育財源について「政府・与党で考えていきたい」と応じたという。
提言は「税、保険、国債などを幅広く検討し、まとまった規模の新たな財源をつくる発想転換が必要」と強調した。大学授業料の出世払いはオーストラリアが導入している。後払いする点で貸与型の奨学金に似ている。
幼児教育の無償化を急ぐべきだと訴え、働く人と企業の社会保険料に上乗せする「こども保険」を「重要な財源の候補」と位置づけた。
一方、公明党の教育費無償化財源検討プロジェクトチーム(座長・浮島智子衆院議員)は同日首相に出した提言で、こども保険について「中小企業の負担増に配慮すべきだ」と注文を付けた。