安保法案、自民「丁寧な説明」強調　民主は廃案訴え

安全保障関連法案が衆院を通過してから初の週末を迎えた18日、自民党の谷垣禎一幹事長は国民への丁寧な説明に努める考えを強調した。一方、野党は街頭演説や講演などで政権批判を一段と強めた。民主党は安保法案の廃案をめざし、幹部による全国行脚を始めた。

谷垣氏は18日、京都府宮津市で記者団に「国民の理解が進んでいないとの指摘があるのも事実だ。理解してもらう努力は必要で、丁寧に説明しなければいけない」と述べた。

自民党は安保法案への国民の理解を深める「平和安全法制理解促進行動委員会」を立ち上げ、所属議員の講演会などを通じて丁寧に説明していく方針だ。ただ反対派からヤジが飛ぶ街頭演説は当面控えるという。国民の理解を得るやり方に苦慮している。

民主党の岡田克也代表は18日、仙台市で街頭演説し「首相は多くの疑問の声がある中、強行採決で押し通した」と訴えた。枝野幸男幹事長はさいたま市で「必ず安倍晋三首相を退陣に追い込んで、安保法制をストップさせる」と強調した。

維新の党の松野頼久代表は都内で講演し「戦争に巻き込まれるかもしれない法案にはしっかり反対した」と力説。共産党の志位和夫委員長は党本部で「採決不能の立ち往生に追い込むことは可能だ。廃案に追い込むため頑張ろう」と話した。