LINE通じて行政サービスの電子申請 マイナンバーと連携
政府とLINEは15日、マイナンバーで利用するオンラインの行政サービスと、無料通話アプリLINEを連携させると発表した。LINEの利用者が簡単に必要な電子申請先までたどりつけるようにする。利便性を高めて遅れているマイナンバーカードの交付に弾みをつけたい考えだ。
同カードを活用した行政サービスへの電子申請を巡っては、個人用のサイト「マイナポータル」が今秋に本格的な運用が始まる予定。役所に出向かなくても、マイナンバーでパソコン、スマートフォンから書類の申請などができる。LINEのアプリ経由については、年内に使えるようにする。
使い方はまずLINEでマイナポータルを検索する。会話形式で自治体や利用したいサービス、申請したい内容を入力していくと、マイナポータルの関連サイトが表示される。申請する段階になればLINEのアプリが外れて関連サイトと直接つながる。このため、LINE経由で個人情報やマイナンバーを入力することはないと、内閣官房は説明している。
最初は子育てに関する書類の申請・検索から始める。総務省によると、マイナンバーカードは2016年初に交付開始したが、5月15日時点で交付率は9%にとどまる。マイナンバー制度を運営する内閣官房番号制度推進室では、子育て世帯ではLINEの利用が多いとし、今回の連携を機にカードの取得が広がればとしている。