ケルトン教授の警鐘は届くか MMTと「投資家資本主義」
日経QUICKニュース(NQN) 編集委員 永井洋一
主流派経済学者から「異端」と非難を浴びる現代貨幣理論(MMT)が世界で注目を集めるのは、金融緩和頼みの経済安定化策に人々が不安と疑念を抱くようになったためだ。MMTブームは、株価が最高値圏にもかかわらず利下げを断行しようとする米連邦準備理事会(FRB)へのアンチテーゼ(対立命題)と言える。
MMTは「政府支出に財源は不要」という常識破りとも思える主張ばかりが一人歩きしているが、その源流はジョン・...