トランプ米政権、11月末の米中首脳会談を計画か 米報道
【NQNニューヨーク=森田理恵】トランプ米政権は大統領と中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席が11月末の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議にあわせて会談する計画を進めているようだ。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が11日朝、両国の政府関係者の話として報じた。米中の貿易摩擦への懸念で金融市場が世界的に不安定化するなか、緊張緩和に向けて妥協点を探る考えのようだ。
会談の計画はムニューシン米財務長官とクドロー米国家経済会議(NEC)委員長が主導しているという。両氏は貿易摩擦による市場への悪影響を懸念し、数カ月前から中国との交渉を模索していた。ただ、首脳会談となればライトハイザー米通商代表部(USTR)など対中強硬派の反対も予想される。クドロー氏は11日朝の米CNBC番組で米中首脳会談の可能性を認めたうえで「(実現の)確証はない」と述べた。
米国は9月下旬までに中国からの輸入額のほぼ半分に追加関税をかけた。これを受けて中国が米国との貿易交渉を取りやめたと報じられるなど、緊張が高まっている。市場では追加関税の応酬の結果、中国景気の鈍化や米国のインフレ懸念が高まり株式相場が不安定化する一因になっている。