ホーユー、愛知・長久手に新研究所 アレルギー研究に注力
染毛剤大手のホーユー(名古屋市)はアレルギーの研究に注力する。愛知県長久手市内に新たな研究所を建設。アレルギーの原因となるたんぱく質の特定・解析などを実施する。同社は藤田保健衛生大学(愛知県豊明市)と協力しており、研究を通じてヘアカラー商品の安全性を高め、将来的な商品開発につなげる狙いもある。
同社は21日、長久手事業所内に建設した「イノベーションセンター」の内覧会を開いた。同センターは8月ごろから稼働した。地上3階建てで、延べ床面積は約2500平方メートル。2階に実験室などを整備したほか、3階は将来的な研究スペースとして残した。総工費は約16億円。施設内のセキュリティを強化し、最新機器も導入した。
藤田保健衛生大学との産学連携で、たんぱく質を従来より低コスト・短時間で分離する独自技術を開発した。新たに建設したセンターでも同技術を生かし、食物アレルギーなどの原因となるたんぱく質の特定や解析に注力する。人体に影響を及ぼすアレルギーの研究に力を入れることで、同社が販売するヘアカラー商品の安全性向上につなげる。
同社のイノベーションセンター長の小島淳氏は「将来的には研究成果を生かし、頭髪化粧品など新製品の開発も視野に入れる」と話す。
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