JX・東燃ゼネ新会社、JXの内田氏が社長に
JXホールディングス(HD)と東燃ゼネラル石油は、2017年4月に発足する統合新会社の社長にJXHDの内田幸雄社長(65)、副社長に東燃ゼネの武藤潤社長(57)が就く人事を固めた。新社名は「JXTGホールディングス」とする方針。当初5年後を計画していた年1000億円の統合効果の実現は、3年以内を視野に前倒しをめざす。
31日に発表する。JXHDの木村康会長(68)は新会社の会長に就く。木村、内田、武藤の3氏が代表権を持つ見通し。
新社名はJXと、東燃ゼネの英語表記のTGを組み合わせる形で最終調整している。公正取引委員会による審査を経て、12月に臨時株主総会を開いて統合の承認を得る。
新会社は売上高11兆円、ガソリン国内販売シェアは50%を超え、石油元売りで圧倒的な規模になる。全国11カ所の製油所やガソリンなどを給油所に供給する物流体制の重複を解消し、コスト削減を急ぐ。数百人規模の人員削減も検討する。
HD傘下の石油元売り会社は「JXTGエネルギー」とし、社長にJXエネルギーの杉森務社長(60)、副社長に東燃ゼネの広瀬隆史副社長(55)が就く見通し。
石油元売り業界では出光興産と昭和シェル石油も17年4月の合併を計画するが、出光の大株主である創業家が反対を表明している。
内田 幸雄氏(うちだ・ゆきお)73年(昭48年)京大法卒、日本鉱業(現JXホールディングス)入社。10年JX日鉱日石エネルギー(現JXエネルギー)取締役、14年JXホールディングス取締役副社長執行役員、15年社長。福井県出身。65歳。