「DeNA、配慮足りず」 まとめサイトで第三者委
ディー・エヌ・エー(DeNA)の第三者委員会は13日、キュレーションメディア(まとめサイト)事業の不祥事についての調査報告書を公表し、記者会見を開いた。委員長の名取勝也弁護士は記者会見の冒頭、「『永久ベンチャー』は免罪符ではない」と指摘し、運営体制の抜本的な見直しを求めた。主なやり取りは以下の通り。
――DeNAが運営していた10サイトの37万件以上の記事について、最大5.6%に複製権侵害などの可能性があると推計している。これらの記事について、放置したままでいいのか。
名取氏「会社で報告書を検討して問題を認識したのであれば、過去の問題についても対応すると考えている。そうすべきだと考えている」
――調査期間が短いなかで、大変だったことは何か。
名取氏「DeNAがキュレーション事業を行うことで、どのような価値を、どのような相手に提供するのか見えにくかった。リスクや他社に迷惑をかけるのかなどの認識が十分にできていなかった。継続・拡大だけを優先して、そのような配慮が足りていなかった。そこはDeNAが反省すべきだと思う。著作権侵害の可能性があることは真摯に受け止めて適切な対応・方針を取るべきだ」
――納期をあおるといった行為がマニュアル化されてはいなくても、盗用を促すような運営体制があったのではないか。
名取氏「確かにそう感じる外部ライターがいたのは事実。アンケートの結果、(医療情報サイトの)WELQについては18人中8人がコピー&ペーストを推奨しているように感じていた」
――同じ時期にいくつかの新規事業が立ち上がっているなかで、なぜキュレーションメディア事業で問題が起きたのか。
名取氏「3社を買収し、新たな人がたくさん入ってきた。従来いた人とのコミュニケーションが若干不十分だった」
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