三菱電機のエレベーター「世界最速・最長」に ギネス認定
三菱電機は9日、中国で最も高いビル「上海中心大厦(地上632メートル)」に納入したエレベーターが世界最速、最長としてギネス世界記録に認定されたと発表した。エレベーター業界では世界最速の座を巡り、三菱電機、日立製作所、東芝エレベータの3社がしのぎを削っている。新興国を中心に建設が相次ぐ超高層ビルからの受注に向け、今後も競争が激しくなりそうだ。
三菱電機が今回受け取ったギネス世界記録は「最高速エレベーター(分速1230メートル)」、「最長エレベーター(578メートル)」、「最高速2階建てエレベーター(分速600メートル)」の3つ。このうち、世界最速エレベーターは地下2階から地上119階までを約53秒で結ぶ。
上海中心大厦は中国・上海市に建設された地上127階、地下5階の超高層ビル。今年7月からは119階の展望フロアがオープンし、上海の新しいランドマークになっている。
世界最速のエレベーターの座を巡っては日立が今年5月、中国・広州市で分速1200メートルのエレベーターの走行試験に成功したと発表。稼働中のものとして世界最速だった東芝のエレベーター「台北101(分速1010メートル)」を抜いていた。