宝武鋼鉄が発足式 中国鉄鋼大手2社が経営統合
【上海=小高航】中国の国有鉄鋼大手2社が経営統合した「宝武鋼鉄集団」は1日、上海市で発足式を開いた。新会社は総資産7300億元(約12兆円)、従業員数22万8千人。粗鋼生産量で世界2位の鉄鋼メーカーとなる。経営トップに就いた馬国強董事長は「新会社は過剰設備の削減という責任を負う」と話し、設備の統廃合により過剰生産能力の解消を進める意向を示した。
宝鋼集団と武漢鋼鉄集団が統合して10月末に発足した宝武鋼鉄は、上海市を本拠とする。式典には上海市トップの韓正党委書記や中央政府幹部らが出席。馬氏は「中国の鉄鋼業界のリーダーとして世界での競争力を高める」と抱負を語った。
馬氏は新会社の売上高が年3300億元程度になるとの見通しを示した。中国政府は鉄の供給過剰解消に向け、2020年までに1億~1億5千万トンの能力削減と、鉄鋼メーカーの淘汰・再編を進める方針を示す。
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