テニス「4強時代」終わりの始まり 錦織、決勝進出
テニスの全米オープン男子シングルス決勝(現地時間8日夕、日本時間9日朝)は、24歳の錦織圭と25歳のマリン・チリッチ(クロアチア)で争われる。ともに四大大会の決勝は初めてとなるフレッシュ対決は、長らく続いた「4強時代」の終わりの始まりかもしれない。
フェデラー(33、スイス)、ジョコビッチ(27、セルビア)、ラファエル・ナダル(28、スペイン)、アンディ・マリー(27、英国)――、2005年の全仏以降、この4人以外が四大大会を制したのは、09年全米優勝のファン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)、14年全豪優勝のスタニスラス・ワウリンカ(スイス)の2人しかいない。4強のいずれもが出場しない決勝は、05年全豪以来だ。
フェデラーは2人について、「正直、チリッチの方に驚いた。ツアーに長くいながら、ここ数年でプレースタイルを変えたから。圭は、彼が17歳の時に初めてプレーしたときから、すごい才能と思っていたから、あまり驚かない」と話した。
錦織と4回戦で対戦したミロシュ・ラオニッチ(23、カナダ)、グリゴル・ディミトロフ(23、ブルガリア)らも、4強に代わって男子テニス界を担う人材として注目される。錦織とほぼ同年代の若手が頂点を目指して競う時代は、すぐそこまで来ているようだ。(ニューヨーク=原真子)