HVに接近音義務付け 18年3月から、国交省
国土交通省は28日までに、走行音が静かなハイブリッド車(HV)などの接近を歩行者に音で知らせる「車両接近通報装置」について、2018年3月の新型車から設置を義務付けることを決めた。
現在は認められている通報音を停止する機能の搭載も禁止し、歩行者が接近に気付かずに巻き込まれる事故の防止に向け安全対策を強化する。国交省が27日の有識者会議に見直し案を示し、了承された。
HVや電気自動車(EV)、燃料電池車といったモーターで走行する18年3月以降の新型車が対象。現在市販されている車の生産を続ける場合は、設計変更が必要なため20年10月から適用する。中古車などは対象外。道路運送車両法の保安基準を今年10月に改正する。
国交省によると、通報装置は現在、各メーカーが販売する新車のHV、EV、燃料電池車に標準装備されている。ただ、静かな走行音を好むユーザー向けに、通報音を止める機能も付いており、視覚障害者団体などからは事故防止のため消音機能の禁止を求める意見が出ていた。
国際基準では通報音の停止機能は認められているが、国交省は今後、国連機関に改正を求めていく方針だ。
〔共同〕