侍姿の三島の写真初公開 来月、京都国際映画祭で
作家の三島由紀夫が1969年の五社英雄監督の時代劇映画「人斬り」に出演した際、勝新太郎、石原裕次郎ら豪華共演陣と撮影した写真約20枚が、京都国際映画祭(京都市)で10月12日に初公開されることが27日、映画祭関係者への取材で分かった。
写真は当時の撮影現場で撮られ、侍衣装の三島ら出演者が談笑する姿や、勝とセット内を歩く姿、監督と三島が話し合っている様子などを捉えている。三島がアルバムにまとめて監督に贈り、監督の長女で、五社プロダクション社長の五社巴さん(59)が保管していた。
映画祭で五社監督の作品を特集するのに合わせ、「人斬り」上映時にスクリーンで紹介する予定。巴さんは「約25年前にがん告知を受けた父から渡された写真。映画祭をきっかけに見ていただこうと思った」としている。
「人斬り」は勝が演じる幕末の剣の達人岡田以蔵の生きざまを描いた。三島は薩摩藩出身の刺客役で、切腹するシーンもある。三島は映画出演の翌年、割腹自殺した。〔共同〕