2人の死刑執行 女性5人殺害の鎌田死刑囚ら、15年12月以来
法務省は25日、1985年から94年にかけて大阪市内で小学生ら5人の女性を殺害したとして、殺人罪などに問われた鎌田安利死刑囚(75)=大阪拘置所=ら2人の死刑を執行したと発表した。死刑執行は昨年12月以来約3カ月ぶりで、岩城光英法相の就任後2回目。同省によると、同日時点で刑事施設に収容されている確定死刑囚は124人となった。
執行されたのは鎌田死刑囚のほか、福岡県久留米市の連続保険金殺人事件で殺人罪などに問われた吉田純子死刑囚(56)=福岡拘置所。
同省などによると、鎌田死刑囚は87年1月、大阪市住吉区で小学3年生の女児(当時9)を自宅に連れ込み首を絞めて殺害。父親に身代金を要求した。他にも85年から94年にかけ、同市内で当時19歳から45歳の女性4人を殺害し、遺体を切断して山林に捨てた。2005年に最高裁で死刑が確定した。
看護師だった吉田死刑囚は、看護師仲間と共謀。98年には共犯者の夫(同39)の血管に注射器で空気を注入するなどして殺害。99年には別の共犯者の夫(同44)の鼻に医療用チューブで大量のウイスキーを注入するなどして殺害し、計約6700万円の保険金をだまし取った。
共犯者の看護師仲間3人のうち2人は実刑が確定、1人は判決前に病死した。