積水ハウス、「地面師」を告訴 詐欺容疑で55億円被害か
土地の購入代金をだまし取られたとして、積水ハウスは15日、詐欺容疑で警視庁に告訴状を提出した。被害額は55億円に上るとみられる。他人になりすまして無断で土地を売買する「地面師」にだまされた可能性があり、警視庁は告訴状を受理し、実態解明を進める。
同社によると、4月に東京都品川区西五反田の土地(約2千平方メートル)を所有者とされる人物から購入する契約を結び、代金70億円のうち63億円を支払った。同社が所有権の移転登記をしようとしたところ、所有者側から提出された書類が偽造と判明し、法務局で登記申請が却下された。その後、所有者側とは連絡が取れなくなったという。
同社は今月7日に発表した2017年2~7月期連結決算で、支払った土地代から預かり金を差し引いた55億5900万円を特別損失に計上した。購入代金の回収が困難になったと判断した。
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