がん対策加速へプラン 厚労省、年内に策定
塩崎恭久厚生労働相は1日、がん克服のための取り組みを強化する「がん対策加速化プラン」を年内に策定する考えを示した。医療関係者や患者団体など約300人が参加し、東京都内で初めて開かれた「がんサミット」で明らかにした。
同プランは(1)受動喫煙防止や早期発見などの予防対策(2)小児がんなどの治療と研究(3)患者の就労支援――が柱。厚労省は年内にも詳細な計画を作成する。
国は2015年までの10年間で75歳未満のがんによる死亡率を20%減らす目標を設定しているが、達成は難しい状況だ。
「サミット」では国内の現状やがんとの共生のあり方など多岐にわたって議論。日本対がん協会の垣添忠生会長は「がんになっても安心して働ける社会の実現など課題も多く、引き続き国と連携し対策を進めたい」と話した。国立がん研究センターの堀田知光理事長は「がんで3人に1人が亡くなる時代。対策や研究をよりきめ細かく進める必要がある」と訴えた。