米国株、ダウ続伸し31ドル高 連日最高値 好業績期待銘柄の買いが支え
【NQNニューヨーク=川内資子】18日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に続伸し、前週末比31ドル33セント(0.1%)高の2万8036ドル22セントと前週末に続けて過去最高値を更新した。米中の貿易協議の行方を見極めたいとして方向感に乏しかったが、業績期待が高い銘柄中心に買いが入り、指数を押し上げた。
中国の劉鶴(リュウ・ハァ)副首相と米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表やムニューシン米財務長官が16日に電話会談した。中国国営の新華社通信は「第1段階の合意を巡り、それぞれの核心的な懸念について建設的な協議をした」と伝えた。一方、米CNBCは18日、米中貿易協議について「北京側の雰囲気は悲観的だ」と報じた。米市場では米中はいずれ合意するとの見方は根強いが、結果を見極めたいとして積極的な買いが見送られた。
前週から動画配信サービスを始めた映画・娯楽のウォルト・ディズニーが買われた。ヘルスケア改革などに関連した収益悪化懸念が後退した医療保険のユナイテッドヘルス・グループが上昇した。2銘柄でダウ平均を44ドル程度押し上げた。米長期金利が低下し、配当利回りの高い不動産や公益事業関連なども上げた。
一方、工業製品・事務用品のスリーエム(3M)や建機のキャタピラーなど中国売上高比率の高い銘柄は売られた。原油先物相場が下げ、シェブロンやエクソンモービルなどエネルギー株も下げた。
ナスダック総合株価指数も続伸し、同9.109ポイント(0.1%)高の8549.938と連日で過去最高値を更新した。アップルやフェイスブックなど主力株の一角が買われた。アナリストによる目標株価引き上げが伝わったエヌビディアなど半導体株も上げた。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は小幅に上昇し、過去最高値を更新した。