米国株、ダウ反発し33ドル高 FOMC控え方向感乏しく
【NQNニューヨーク=川内資子】17日の米株式相場は反発した。ダウ工業株30種平均は前日比33ドル98セント(0.1%)高の2万7110ドル80セントで終えた。18日までの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとして、様子見ムードが強く方向感に乏しかった。原油相場が反落し、原油高による収益悪化への警戒感が和らいだ消費関連株が反発し、相場を支えた。
FOMCでは前回会合に続き0.25%の利下げが確実視されている。ただ、今後の政策を占ううえで、参加者の政策金利見通し(ドットチャート)やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見内容を見極めたいという投資家が多かった。
サウジアラビアのエネルギー相が17日、週末の石油施設への攻撃で減った生産が「月内に攻撃前の水準を回復する」と述べたと伝わった。想定より回復が早いと受け止められ、原料高や、ガソリン高による消費抑制への警戒感から前日に売られた日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やマクドナルドなどが買い直された。
ただ、相場は安く推移する場面も多かった。米国がサウジの石油施設への攻撃を巡って批判したイランの最高責任者、ハメネイ師は17日、「政府のどのレベルにおいても米国とは対話しない」と述べたと伝わった。米国とイランとの関係緊張が警戒された。
原油安を受けて、エクソンモービルなど石油株が下落した。17日発表の中国の経済指標が総じて低調で、中国売上高比率が高い化学のダウや工業製品のスリーエム(3M)が売られたのも相場の重荷だった。
ナスダック総合株価指数は同32.473ポイント(0.4%)高の8186.016で終えた。フェイスブックやアマゾン・ドット・コムなど主力のハイテク株が上昇した。
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