米国株、6日ぶり小反落 ダウ5ドル安、利益確定も下値堅い
【NQNニューヨーク=川内資子】11日の米株式相場は6営業日ぶりに反落した。ダウ工業株30種平均は前日比5ドル97セント安の2万3995ドル95セントで終えた。足元で相場上昇が続いたため、週末を控え利益を確定する目的の売りが優勢となった。ただ、米中の貿易協議の進展期待などが支えとなり、相場の下値は堅く売り一巡後は下げ幅を縮めた。
ダウ平均は前日までの5日続伸で1300ドル(5.8%)あまり上昇していた。米政府機関の一部閉鎖は11日に21日目を迎え、クリントン政権下で1995~96年にかけて起きた過去最長に並んだ。メキシコとの国境の壁建設を巡って対立する米与野党が歩み寄る兆しはみられず、政府閉鎖の長期化の可能性や米政治の不透明感が改めて意識され利益確定売りを促したとの指摘があった。
原油先物相場が10営業日ぶりに反落し、シェブロンなどエネルギー関連株が売られた。このところ株価の上昇が目立ったアップルやアマゾン・ドット・コムなど主力のハイテク株の一角が売られたのも相場の重荷となった。ダウ平均は朝方に200ドル超下げた。
ただ、米中協議が進展するとの期待や、米金融政策の正常化が緩やかになるとの観測が支えとなり、相場は取引終了にかけて下げ幅を縮めた。ゼネラル・モーターズ(GM)が2018年12月期の1株利益が従来予想を上回り、19年12月期の1株利益が市場予想に反して増益になるとの見通しを発表。米企業業績が悪化するとの警戒感がやや薄れた。アナリストが相次いで前向きな見通しを示したネットフリックス株が大きく上昇したことも投資家心理を支えた。
ナスダック総合株価指数は同14.592ポイント(0.2%)安の6971.476で終えた。