米国株、小動きで始まる 米中合意への期待が後退
【NQNニューヨーク=森田理恵】24日の米株式相場は小動きで始まった。午前9時35分現在、ダウ工業株30種平均は前日比38ドル63セント安の2万4536ドル99セントで推移している。ロス米商務長官が24日朝、米テレビで中国との合意には「まだ何マイルも距離がある」と話し、貿易交渉の早期決着への期待が後退した。一方、同日発表の週間の米新規失業保険申請件数は1969年以来の低さで、米景気の底堅さを示した。米主要企業の2018年10~12月期決算も好決算が目立ち、相場の下値は限られている。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は前日比20.263ポイント高い7046.031で推移している。
米政府機関の一部閉鎖が続く問題で、米上院は24日に与野党それぞれの予算案を採決する。いずれも可決するかは不透明で、採決を前に様子見姿勢も広がりやすい。24日は米モルガン・スタンレーのジェームス・ゴーマン最高経営責任者(CEO)が「政府閉鎖が何カ月も続くと、米経済に極めて大きな打撃になる」と述べたと伝わった。
格安航空会社(LCC)のサウスウエスト航空が高い。朝方発表した10~12月期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回った。同業のジェット・ブルーとアメリカン航空も10~12月期の1株利益が市場予想を超え、買われている。前日夕に発表した19年1~3月期の売上高見通しが市場予想を大きく上回った半導体大手のザイリンクスは急伸した。
製薬大手ブリストル・マイヤーズスクイブが安い。24日朝発表の10~12月期の売上高が市場予想を小幅に下回った。小野薬品工業と共同開発したがん免疫薬「オプジーボ」を使ったがん治療法について、米当局への許可申請を取り下げたとも明らかにした。調味料大手のマコーミックは急落。朝方発表した9~11月期が市場予想に届かず、同時に示した19年11月期の利益見通しも予想を大きく下回った。
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